紺碧のたからもの
□3月8日の出会い
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コーディネイターとナチュラル
二つの種族は道をたがえる
血のバレンタイン
母が 死んだ
脳髄に響く
自分の壊れる音
負の感情を持て余し
母のかたきを殺めていく
それなのに今
急に怖くなった
金の髪の少女を前に
ナイフを持つ手が動かない
戦場で殺意を無くし
ただの自分に戻る
闇夜の焚き火に照らされた
白く華奢な肢体
炎で揺らぐ琥珀に
吸い込まれそう
家の名はいらない
君はただの「カガリ」
俺の心の中に 入り込んだひと
母を失い 闇をさまよう 俺の進むべき道を 君の名が照らしはじめる