それからのふたり
□第0章 幕間
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〈それじゃあ、明日の朝、アスランが私の髪をブローしてくれる?〉
カガリ、会心の一撃。
(あのメール、は、なんだ?)
メール一通の破壊力は、核弾頭級。
(いや、分かってるだろ、オレ。)
自問自答のハツカネズミのできあがり。
(・・・あ、場所、どうしよう。)
真面目な顔で、真剣に書類を読んでいる様に見えるアスランの心は呆けている。
男性秘書官が、一佐のデスクの方に歩いてきたが気付かない。
(オレの部屋、は、だめだ。)
男子独身寮に、代表を連れ込んだら大問題。
(アスハ邸、も、駄目。)
マーナさんもびっくりだ。
(どこか部屋を・・・今日予約してあるレストランのあるホテルは?
部屋をとって、オレ一人でチェックインして、後でカガリをレストランに迎えに行けば・・・うん、大丈夫。)
男性秘書官が話しかけてきた。
「ザラ一佐。」
(今から電話で部屋をとって・・・あれっ、部屋って、普通の部屋でいいのか?)
「ザラ一佐?」秘書官、二度目の呼びかけ。
スイートルームの方がいいか?でも、そんなの当日予約なんてできるのか?
「できますよ。どちらのホテルですか?」
「えっ?」
「どちらのホテルがよろしいですか?私、顔が利きますからスイートルーム当日予約できますよ。」
アスランは目を大きく見開き、口に片手を当てた。