ふたりの夏やすみ

□第3章 キラとプログラミング
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「ただいまー。」
「おじゃましまーす。」
ふたりは元気良く、キラの家に入っていく。

キラのお母さん、カリダ・ヤマトが出迎える。
「おかえりなさい。キラ、アスラン、手を洗っていらっしゃい。すぐご飯にする?」

「うん、ボクお腹すいた。」
「僕も、いただきます。」

水しぶきを散らしながらふざけて手を洗っているふたりの後ろ姿を見ながら、カリダは話しかける。

「アスラン、『僕』に戻したのね。おばさん、そっちの方が好きよ!」

アスランは少し驚いて振り向いた。
「あ・・・変でしたか?僕の話し方。」

「変じゃないけれど、コペルニクスに来たばかりの頃のアスランは、すごく上品な話し方だったでしょう?最近はキラと同じような話し方になったから・・・おばさん、ちょっとアスランのお母さんに申し訳ない気持ちになっていたの。」

そんな風におば様が思っていたなんて。アスランは悪い気がして説明した。
「キラのせいじゃないです。あの、僕の話し方が変だって学校で言われたから、みんなと同じようにしようと思っただけなんです。」

キラが口を突き出して文句を言う。
「ボク、アスランがそんなこと言われたの知らなかったよ。いじめたの誰?」

「いじめられた訳じゃないよ。ただ、クラス委員長が何だか僕に突っかかってきたんだ。それだけだよ。」
アスランはそれ以上話す気は無いという素振りをみせた。

キラは、いじめた相手がクラス委員長だと聞いて納得する。
「あぁ。委員長の好きな女の子、アスランに夢中だものね。」

アスランは居心地の悪そうな顔をした。

カリダはクスクス笑って、ご飯の準備にかかる。
「ふたりとも、お皿運ぶの手伝ってくれる?」

みんなで食べる夕飯はとってもおいしかった。
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