桜が舞う龍の道

□勝家日記
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私が伊達軍に来て早二ヶ月。
ようやく伊達軍の風紀にも慣れ今日から日記を記していこうと思う。

〇月△日
日向ぼっこは好き。しかし一日中屋敷にいるのも退屈だったりする。
伊達氏が外出など誘ってくれた。嬉しい。だが私はイマイチ喜びを顔にも感情にも出ない故に伊達氏に楽しくないのか、と悲しそうな顔で聞かれてしまった。人の悲しそうな顔は見た此方も悲しくなってしまう。
私は慌ててしまい食べようとしていた団子を落としてしまった。そのお陰が分からないが何してんだ、と伊達氏が笑ってくれた。嬉しかった。明日からは感情を表に出るよう努力しようと思う。

〇月□日
今日は伊達氏と片倉氏が動きやすそうな服装で農具を持ってどこか行く所を見た。楽しそうに会話をしていた。何故だか凄く気になって後ろを付いて行った。
すると片倉氏と伊達氏が鍬を持ち畑を農民と一緒に耕していた。
あまりの光景で言葉にできなかった。
主が国主が農民と楽しく畑仕事をしているなんて前だったら見ない見れない光景だ。
暫く見ていたら伊達氏が私に気付き声をかけた。
農民も他軍の私を受け入れてくれて力及ばすながらも畑仕事を手伝った。
奥州は国主も農民も温かく優しい。
皆が暖かいのは伊達
氏が暖かいからだ。私はこの王の為生き護ろうと決めた。

〇月◇日
今日は島左近が一人奥州にやって来た。
竜さん改めて見ると意外と綺麗じゃん、と色目で見ていた事に腹立った。
伊達氏は色目に気付かずにいたがそれか全く気付いていないのか適当にあしらってはいたが伊達氏は無防備過ぎる。
危なかっしいお人だ。
少しは危機とゆう事を身に刻んで欲しい。

〇月○日
今日は屋敷で伊達氏と日向ぼっこをした。
温かくウトウトしていたら伊達氏がこっとんと私の肩に頭を乗せ寝てしまった時はどうしたら良いのか分からなかった。
いや、ただ横に寝かせれば良かったんだろうが胸がドキドキとして痛くて顔が熱くて何も出来なかった。
下心を書いてしまえば述べてしまえば伊達氏は暖かいし髪が綺麗で良い匂いがする。日向ぼっこしてる時自分の着物からする暖かい匂い。睫毛が長くて唇も柔らかそうで。正直触れたい、と思った。
お市様の時と同じ感情で戸惑った。
私は伊達氏を慕って恋情を…。私は一度欲しいと思えば手に入れたがる性格らしい。欲しい、と伊達氏を思ってしまっている。いつか誠の現にしてみよう。




「……」
(まさか興味で勝家の日記を覗いたら愛の告白の上独占欲
が強いとか…!次は何書いてんのかな…!?)
「伊達氏、何をしている」
「っ!!?」





政宗は独占欲が強い攻めに弱かったらいいな。
勝家も地道に独占欲が強かったらいいな。

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