Operation
□誇りある死を
1ページ/2ページ
自ら命を絶った者は天国にも地獄にも行けず、永遠に無の中を彷徨う。
ただただ終わりのない終わりを探す事になるのだろう。
俺は昔、アメリカ軍の軍医をしていた。
戦争で傷を負い死にたくても死ねないやつに注射をしてやれば、やつらはとても幸せそうな顔で眠りについた。
そして、俺に感謝して最後の呼吸を終えるのだ。
「人殺し」
「それでもお前は医者か」
「心のないやつめ」
「まるで死神の化身のような男だ」
また、同じ夢を見た。
最近夢見が悪い
戦場で俺の手によって死んでいったやつらが俺を睨んでいる。
無数の目が、目が、目が、目が俺を睨んでいるのだ。
おいおい、あんたらあんなにも嬉しそうじゃなかったか。
「これで楽になれます」って。今頃生き返りたいなんて言わせはしないぜ。
俺がやっている事は間違いなのだろうか。
「教えておくれ、ブラックジャック先生」
男は煙草の煙を吐き捨て、そしてそれを潰し捨てた。