悪ノ娘〜少女たちのシンフォニア〜

□???
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走って走って、走り続けて。

もう、どれくらいの時が流れたのだろう。



見上げると、曇天。

せっかくの星空が台無しである。

…まぁ、そんなことを気にする余裕なんて無いのだけれど。



一瞬でも気を緩めると、夏特有のむしむしとした空気に窒息してしまいそうだ。



ただただただただ、生き延びる為に。

息が切れ、体が傷だらけになっても。



少女は、走り続ける。



ーぽつり。何かが頬を滑り落ちた。

空はいよいよ、泣き出しそうだった。

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