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□恥ずかしくないんですかそういうの
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ニャンペローナからキャンディーバーを貰いました！嬉しいです！
……でも、前に花礫くんがキャンディーバー食べたことないと言っていたので、あげに行きましょう。……一本しか貰いませんでしたが、仕方ないです…
花礫くんにも私が好きなもの食べてもらいですから！
「だから、あげます」
「いらねぇよ」
即答されました。
「美味しいんですよ！甘くて美味しくてとろける気持ちになります！」
「そんなに好きなら自分で食えばいいだろ」
「花礫くんにも食べてほしいんです！」
「………」
無理矢理に押し付けました。
花礫くんは微妙な表情しています。
「凄く美味しくて病み付きになりますよ！絶対花礫くんも気に入ります！夢もたくさん詰まったキャンディーバーなんです！ニャンペローナの愛情たっぷりです！」
「最後のいらねぇ…」
「とにかく美味しいです！凄く幸せな気持ちになるくらい美味…」
ーぐぅ〜〜ー
「………」
「………」
…お腹、なっちゃいました…
説明するだけで食欲をそそるキャンディーバー、さすがです。
「…なに、腹減ってんの？」
「…減ってません」
「………ほら」
「花礫くん？」
花礫くんは私にキャンディーバーを差し出してきました。
私があげたものなのですが…
「そんなに食いたいなら自分で食えよ。俺はいらねぇから」
「…でも、花礫くんに食べてもらいたくて…」
「いらねぇ！いいからさっさと食え！」
「むぐっ！」
キャンディーバーを口に突っ込まれました…
瞬間、口に広がる甘味、香り……やっぱり凄く幸せになります！
「…美味しいです！ありがとうございます！花礫くん！」
「……そんなに旨いの？」
「はい！美味しいですよ！やっぱり花礫くんも食べて下さい！幸せのお裾分けです」
食べかけのキャンディーバーを差し出せば、花礫くんはきょとんっと見つめてくる。
なんでしょう？
「…お前、そういうのは恥ずかしくねぇんだ」
「？」
「なら、こっち貰うわ」
「え？花礫く……」
キャンディーバーを差し出した手を引かれ、そのまま後頭部に手を回されて……キス、されてる…？
「んぅ…っ！」
状況の把握が終わる前に、口の中に生暖かいものが入ってきた……これは、花礫くんの舌…っ！！
理解した瞬間に一気に心拍数があがる。
急いで離れようとしても頭をしっかり固定されていて動けない…！
花礫くんの舌は私の口内を綺麗に舐めとると、最後に舌を絡めてから離れていった……
頭がボーッとします…
でも、目の前の花礫くんの少し意地悪な笑みは…凄く凄くカッコいいです。
「ご馳走様。キャンディーバー、なかなか旨いんじゃね？」
にやりと笑う花礫くんに心臓はバクバクです…
少し……いや、かなり悔しいので、私は平常を装って視線をそらした。
「恥ずかしくないんですかそういうの」
いつもよりキャンディーバーが甘く感じたなんて、絶対に言いません！
end
(お前こそ、自分で舐めたキャンディーバーを俺に普通に差し出してただろ。あれこそ恥ずかしくねぇのかよ)
(花礫くんの方が恥ずかしいですよ！…い、いきなり、あんな…)
(あんなって？どんな？)
(わ、分かってて聞いてこないで下さい…っ！！)
((本当に可愛いやつ…))