short

□ETごっこ
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「フィオナ!俺、聞きたいことあるんだ!」




无ちゃんが私を頼ってきたぁぁぁぁぁぁぁっ!!!



「何々?何でも聞いて!」

「あのね、フィオナは人の心が分かるんだよね!」

「え?ああ、うん。触れると少しだけ分かるけど…何で?」

「俺ね、いっぱい勉強してるのに、みんなの気持ちが分からないときがあるんだ。胸がチクチクするのに笑ってたり、悲しいのに辛くないって言ったり……俺、分からないこと、いっぱいなんだ。だからね!フィオナはどうしてみんなの気持ちが分かるの?」



こ、これは難しい質問きたなぁ…
私が心を読めるのはちょっとした能力なんだけど…


无ちゃんに対してはぐらかすなんて出来ない!てか何この優しい子は!!



「えっとね、心が知りたかったらこうすれば………」



无ちゃんと額をくっつけようとしたけど、こんな至近距離で可愛い无ちゃんを見られない…っ!


額をくっつけるのは諦めて、人差し指を出した。

无ちゃんは不思議そうに、でも同じように人差し指を出した。



「チクチクしたり、何か悲しいことがあったら、その人に触れてあげて?そうすれば、なんとなくだけど、その人の気持ちが分かるから」



そう言いながら无ちゃんの人差し指と私の人差し指をくっつけた。

ああ、指先だけでも无ちゃんの優しさが伝わってくる。
優しいし可愛いし天使だし…っ!



最初はきょとんっとしていた无ちゃんだけど、何か伝わったのか、飛び付きりの笑顔を浮かべた。




「フィオナ、あったかい…凄くあったかくて優しいね!俺、フィオナ大好きだよ!」

「っ!!」

「心、なんとなく分かったよ!こうすれば、なんとなくだけど、心、分かる!やっぱフィオナは凄いね!」



大好き…无ちゃんからの告白…
もうこの世に悔いがなくなった瞬間だった。

end


(随分とご機嫌だな、フィオナ)

(あ、平門!そっりゃもうご機嫌だよ!今ならどんな任務も引き受けちゃうよ!)

(无関連か…)

(あれ!花礫くんだ!)

(あ?なんだよ?)

(ふふん♪)

(…なにその勝ち誇った笑み。すげぇムカつくんだけど)

(残念だったね花礫くん!无ちゃんはもう私のものだよ!)

(は?)

((…大方、无に好きとでも言われたんだろうが…本当に面白いほど単純な奴だな))
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