short

□涙を拭う
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「あ!ニャンペローナ!」



無邪気な笑顔で走り寄ってきてくれるのは、ツクモちゃんと同い年ぐらいの女の子。

小さな子供以外からもこんなに好かれるなんて、嬉しいな!

しかも、めちゃくちゃ可愛い子だし…すっげぇー俺好み!………って、ダメだダメだ!俺は今ニャンペローナなんだから!
與儀としての私情挟んじゃダメだよ!子供たちに夢や希望を与えるためにはね!



「ねぇねぇニャンペローナ!ニャンペローナはいつもみんなに元気を与えて笑顔にしてるよね!私もね!元気をあげて、笑顔にしたい人がいるの!どーすれば笑ってもらえるかな?」

「え?えっと〜…」

「なんだよお前!大人のくせにニャンペローナ好きなのか?」



俺が答えようとすると、側にやってきた子供たちが女の子に指を指して言った。

花礫くんが言われたらキレそうな言葉……やっぱりこのくらいの年齢だと恥ずかしいんじゃないかな…、とか思ってたら、女の子はけろっと…


「え?好きだよ?」



どうしよう。

めちゃくちゃ嬉しい…っ!



「だってニャンペローナ可愛いしかっこいいし優しいし、それに、みんなを笑顔にしてくれるもん!」



うわ〜っ!しかもベタ褒め!
ニャンペローナしてて良かった!



「大人のくせに変なのー!」

「だってフィオナお姉ちゃんだもん!いつも変なこと言ってるし…」

「ああ!嘘つきフィオナか!嘘つき!ニャンペローナに近付くなよ!」

「う、嘘なんかついてないよ!」

「うっせー嘘つき!」

「嘘つきフィオナに近付くと嘘つきが移るぞ!みんな逃げろー!」

「嘘つきじゃないってば!」

「わーっ!」




そう言って子供たちは走って行った………
あれ、俺なにも言えなかったけど、これっていじめだよね!?


ニャンペローナでありながら、止められなかった…

てゆーか、人して止めなきゃいけないのに…



「………ね、ニャンペローナ!元気ない人を笑顔にする方法教えて!」



それでも真剣に聞いてくる……フィオナちゃん。
……今の君も、元気がないね。
そうだよね、理由は分からないけど、あんなこと言われたら悲しいもん…


俺はゆっくりと彼女を抱き締めた。



「え…?ニャンペローナ…?」

「まずは、君が笑顔にならなきゃ!悲しい気持ちのままじゃ、それが相手に伝わっちゃうからね!」

「…うん…」

「大丈夫だよ!ニャンペローナはみんなの、君の…フィオナちゃんの味方だから!」

「私の、味方…?全然知らない私の、味方に、なってくれるの…?」

「もっちろん☆あ、そうだフィオナちゃん!笑顔を与える方法だけどね…そんなのないんだ。ただ、フィオナちゃんのその笑顔にしたいって気持ちがあれば、きっとその人も笑ってくれるよ。だから、フィオナちゃんも笑って?ね!」

「……っ、…うん…っ!ありが、とう…、ニャンペローナ…っ!」



笑顔で涙を流すフィオナちゃん涙をそっと拭った。



フィオナちゃんの笑顔にしたい人が笑顔になるように。


それから、

この子がずっと笑顔でいられるように…


その願いをこめて。


end


(にしても、何が嘘つきなんだろう…あんな優しそうな子が…)


(ニャンペローナに元気もらったんだ、私は出来るよ…!待っててね…っ!)




〜後書き〜

なーんか知らない間に深いものになってしまったので続編書きます。たぶん。

深いっていうか、意味不。
いや、自分でも。

ジャンルも分からないし…
ニャンペローナ夢だし…(笑)
完全に不完全燃焼です。



もっとちゃんと考えてから書かないと大変なことになりますね、すみませんでした!

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