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□舐める
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「いったー……っ!」
「………」
こいつはフィオナ。
俺と同じで機械弄るのが好きで、輪の物だろうと羊だろうと何でも分解したがる。
それくらいに機械が好きだ。
けど……
フィオナはメカを弄るには致命的な弱点がある。
…………それは、
手先が不器用だっつーこと。
まあそれでも、超不器用をカバーするほどの知識と発想と直感。…あと、超不器用に気付かない鈍感さ。
不器用だって自覚のあるツクモの方がまだ救いがあるな。
よく怪我するくせに、たまたま失敗したとか言いやがるし…
今もまた怪我をしたらしい。
そんな声が聞こえた
「痛かった〜っ!指切っちゃったよ〜…」
ほらな、やっぱり指を切ったみたい…………って!!
「は?」
平然としてるフィオナだが、切ったと言った指からは血がボタボタと垂れている。
「おま、すげぇ血が出てんぞ!」
「え?だから指切ったって言ったじゃん?」
「さっきの言い方と傷の程度が合ってねぇよ!!お前本当にバカ!!」
「バ、バカ!?失礼な!私は花礫よりも知識あるんだからね!」
「そういう意味じゃねぇよ!ぶぁーーーーか!」
「ば、バカって言う方がバカなんだよ!ぶぁーーーーー…」
「うるせぇ!そんなこと言ってないで、さっさと止血するぞ!」
バカバカ騒ぐフィオナを大人しくさせ、急いで手当てをした。