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□でこぴん
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「これ、俺の銃じゃん」
「あ、あの……私たちあんまり銃とか使わないからどんなのなんだろーなーって思って弄ってたら壊しちゃったみたいで…花礫のなのに、勝手に弄ってたうえに壊し、ちゃって……やっと戻ってきたって花礫言ってたのに、それ、壊しちゃっ……ごめ、ごめんなさい…!」
説明しているうちに段々と涙声になり、最終的には大きな瞳からポロポロと涙をこぼし始めたフィオナに與儀は焦る。
「ええ!?フィオナちゃん泣かないで!銃壊しちゃっただけで泣かなくったって大丈夫だよ!?」
「壊しちゃっただけ?ふーん、てめぇは全然反省してねぇみたいただな?」
「あ、いや…」
「後で覚悟しとけよ」
「(こっわ〜……)」
與儀を睨んで黙らせたあと、顔を伏せて泣くフィオナの頭に手を置いた。
「…ひっく…、花礫…?」
涙目で見上げられ、それを直視出来る訳もなく、花礫は視線を逸らした。
「…泣くなバカ。たかだか銃壊したくらいで…」
「でも…っ、ごめん、なさい…」
「…だーから、泣くなって!俺が虐めてるみたいだろ!」
花礫なりの慰めなのか、フィオナの頭をぐしゃぐしゃとなで回す。
そんな行動にフィオナは驚き、漸く泣き止んだ。