KIDU
□私利私欲の塊
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「千鶴……お前、さっきから何してんだ?」
『ファッションショー!!』
「はァ?!」
『さっき街で買って来たの!どーお可愛い?』
「1人で行ったんじゃねーェだろうな?」
『心配性!!ヒートとワイヤーも一緒だったよ!』
「………」
『次はー…ッと、コレにしよっかな?』
鏡越しのぶっちょう面からベッドに広げた服に視線を移して、脱いだ毛糸のワンピースをソファーに放り投げようとして
すぐ後ろに立っていたキッドにぶつかった。さっきまで珍しく机に向かって座ってたのに
何でそんなところにいるのか?っと痛む鼻を押さえて見上げれば、ニヤリと笑うキッドと目が合って不覚にもドキッ…!!っとした
「抱かせろ」
『はッ?昼間から何言ってんの?!』
「んっなもん構わねェだろ」
耳元で挑発するように低く名前を囁かれて『あぁ、やっぱり拒否権は無いんだ』と押し倒されたベッドに広げたままの服に視線を向ける
『ねー、服…』
「余所見してんじゃねーェよ!」
『声は?』
「出すな。出したら殺す」
『だったら、少しは手加減してよね?無理だろうけど』
「お前相手にそんなもんあるわけねェだろ」
『……仕方ない、っか…』
「何してんだ?」
『腕噛んでたら少しは押さえられたでしょ?』
「その傷がようやく消えたってのに、また同じもの作る気かよ」
『じゃー、声出してもいい?』
「いいわけねェだろ!そんなに噛みたきゃおれの腕でも噛んでろ」
『ヤダよ!!硬くて噛みにくそうだし。だいたい何で声出したらダメなの?』
「ムカつくだろ………他のヤツに聞かせるのは」
『へ、…それt!?』
可愛すぎるのも
「無駄話の時間は終わりだ。腕が嫌なら指でも噛んでろ!!」
『チョットマフェ、オ!!』
「待つわけねェだろ?」
…………)atogaki(…………
突発的に挑発的で鬼畜なキッドを書きたくなったのですが...
終わってみれば、ヤキモチ焼きのツンデレなキッドだったって言う(^-^;)