KIDU

□こども心の華
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『キッドー、見てみて!!似合う?』

「…―――何処の娼婦だお前は」

『キッド海賊団のっ!』

「あぁ?!」

『もちろん!!ユースタス・“キャプテン”・キッド専属のね?』

「当然だろ!」

傍目には娼婦にしか見えない恰好に何度ため息を吐き捨てたかしれない。それでもこの馬鹿はそうゆう恰好を止めようとはしない―――馬鹿な野郎の手が伸びてる事にも気付いちゃいねぇんだろう
ため息を吐くと同時にピストルで手の平を打ち抜き無様に悲鳴を上げて床に転がる男を
気にも留めずに平然と歩く姿はこの酒場に居る本業にも負けず劣らずといったところか。本人もそれを自覚してるらしく妖艶に微笑む始末

『あのね、キッドにもお土産があるんだよ!気に入ってくれるといいんだけど?』

「指輪か…」

『サイズの合う指あるかな?』

鈍く光る金の輪に黒みを帯びた赤い石が付いた指輪を口唇に銜えて、元から付けてた指輪を全て外し終えると親指から順に嵌めてく

「――――……何だ、もう終わったのか?」

「あぁ。今、ヒートとワイヤーが外に放り出しに行ったところだ」

「酒場に来るたびに掃除してる気がするな。」

「違いない。千鶴、一緒に行った他のやつらどうしたんだ?」

『自分たちが船に荷物届けとくから先に来てろって言ってたし、もうすぐ戻ってくるんじゃない?』

「わざわざ、荷物置きに行くほど買い込んだという事か」

「……また、どれだけ買い込んだんだか」

『まだ半分くらい残ってるよー!!残りは明日にしたから!』

「あぁ゛?!15万ベリーだぞ?半分も使ったのか??」

『気に入ったお店のは高くて買えなかったから』

どうせならさ、

『お店1件まるごと買い占めたいんだけど、オマケしても150万ベリーだって言うから...』
「そんな事でフテクサレんな!だいたい、そんなに服ばっか買ってどーすんだよ?」
『平気だよー、服はいくらあっても足りないぐらいだからっ!!』




…………)omake(…………
「確かに、そうだな―――キッドがその腕になってからは特に頻繁に見かける」
「あぁ?」
『裁縫が得意でよかったよ!』
「そんなすぐに敗れるような服を着てるのも原因だろーが!」
―――ビリッ……!!
『あーぁ、この服さっき買ったばっかりなのにー…』
「―――……千鶴の着る服が無くなる前に加減を覚えろ。」
「めんどくせーぇ。」
『だったら、キッドと同じ恰好しよっか?そしたら破ける事も減るんじゃない?』

 

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