KIDU
□バーテンダーと客★
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「…ブッ、……はははっはは!!」
『なっ、!?』
「何つーぅ恰好だよ!傘じゃ間に合わねぇほど雨降ってんのか?」
『うっせーよ!!その傘自体持ってなかったしゃーねえだろ!!』
「さらに間抜けだな。朝から雨降ってたのに傘も持たずに出歩いたってか?」
『傘なんかいらないくらいの小雨だったんだよ!』
「あーぁ、笑った笑った!!こっち来てこれでも飲んで待っとけ!」
笑いながら“笑い尽くした”みたいな事言ってバックヤードに引っ込んでくマナーの悪いバーテンダーに舌を出して
スツールに座りカウンターに肘を突いて黙って出されたカップを引き寄せる―――…
『寒いからちょうどいいけど、飲み掛けじゃねーのか……これ?!』
「間接キスだの気にするがらじゃねーぇだろ?これでも使え」
『たおるぅ…?!どーゆう風の吹き回しだよ?キッドがタオル出してくれるなんて??』
「客用にストックしてあるんだよ!何かあった時の為にってな。後始末面倒くせーからちゃんと拭いとけよ!」
『んっだそれ?あのなー、言っとくけどアタシも客だっつーの!!』
「あぁ、そうかよ。そりゃー知らなかったな!」
バーカ バーカ
「千鶴がな。」
『…――頭振って水滴だらけにするぞ!?』
「やってみろ!そのかわり、そんな事してタダで済むと思うなよ?」
『……く…ぅ、ちくしょー!!マジでムカつく!!』
…………)atogaki(…………
実はこのネタ連載用にと考えてたものなのですが、男勝りどころか男らしさ全開のヒロイン設定に
躊躇して“没箱”もしくは“種箱”でずっとくすぶってる物の1つだったりします(^-^;