KIDU
□38.5℃☆
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『―――…き、ッド……?!』
「目ぇ覚めたか?まだ熱高ぇんだから寝とけ」
『ねっ…なんで、いるの?』
「お前に連絡が着かねぇからって、おばさんから様子見てくれって頼まれたんだよ」
『でも、カギは??閉まってた…よね?!』
「何かあった時の為にってお互いの鍵交換した事も忘れたのかよ?よっぽど重症らしいな」
『ぁー……そうだった』
あの時は一応の保険というか念の為って事で交換したけど、それがまさかこんなに早く役立つ事になるなんて思いもしなかった。
それにしても、いくら幼なじみだからって娘と同い年の男に様子を見てくれと頼むなんてウチの親はどうかしてる…
一人暮らしがしたいって言った時もキッドの住んでたアパートの隣が空き家だと知って
そこなら!と許可が下りたのだから”今更”と言えば今更なのだが――――それにしてもだ!!
『……でも、―――だからって何で一緒に寝る必要があるの?!』
「それも忘れてんのかよ。寒いから一緒に寝てくれって言ったのはお前だろ!」
『ぅっそ、そんな事言った??』
「がたがたうるせーぇな、黙って寝ろ!これ以上熱上がったら座薬だぞ?!」
『…う゛ッ、――それはイヤだ。』
「だったら寝ろ。次口開いたら揉むぞ?」
『わかった!!寝るから、言いながら胸揉まないで!』
熱が、伝わる
『…………ありがとね、キッド』
「―――千鶴が素直だと気色悪ーぃな。」
『完治したらその派手な髪引き千切ってやる!』
「やれるもんならやってみろ。クソチビ!……さっさと治せよ」
…………)omake(…………
『駄目だ。全滅だ……完治したのはいいけど、早速テストなんてついてないよ〜…』
「頭の出来の悪さを風邪の所為にしてんじゃねーぇよ。結果は同じだろ」
『……今回はキッドも駄目だったんじゃない?』
「そう見えるか?」
『ムカつく!!やっぱりその髪引き千切ってやるっ!!!』