KIDU

□呼んで!
1ページ/1ページ


「…おい―――――聞こえてんだろ!返事くらいしやがれ!!」

『嫌だ。』

「あぁ゛?!」

『わたしそんな名前じゃないもん!』

「誰もてめぇの名前なんか呼んでねぇだろーが!」

『そもそも、それが問題なんだよ!何で名前で呼んでくれないの?わたしには名前があるのに!!』

わたしの名前は「おい」でもなければ「お前」でもない、ましてや「てめぇ」なんていうのは論外だ。
キラーやヒート、ワイヤーだって名前で呼んでくれる(その他は姉さんだの姉御だの面白半分だけど…)っていうのにだ!

「いちいち名前で呼ばなくたって顔見て呼べば誰を呼んでるかくらい解んだろ!」

『いーやっ!!ちゃんと名前で呼んでよ?』

「……ごちゃごちゃうるせーぇな。名前なんてどーでもいいだろうが」

『まさか、忘れちゃったなんて事は…』

「バカか。ある訳ねーぇだろ!」

『だよね。セックスの最中は名前で呼んでくれるし!』

「ぉ前、黙れ……黙らねぇとこのまま顎砕くぞバカ女!!」

『怖っ!!どうせならもっと色っぽい塞がれ方を希望します!あ、でもそれだと名前呼べないか……』

「―――……マジで砕くぞ?!」

『そんな事よりわたしの名前!!』

はやく呼んで?

『呼んでくんなきゃこれからキッドの事も名前で呼んであげないからね?』
「………勝手にしろ。」
『……あっそ。』
「んっな事より、島に着いたら買い物行くんだろ何処に行くか決めたのか?」
『いーよー、頭は酒場に行ってても!買い物はキラーかヒートと一緒に行くから!!』
「悪いが、俺は島に着いたら色々とやる事があるから一緒には行ってやれない。」
『そっか。なら……ワイヤーかヒート借りてもいい?ダメなら1人で行くけど??』




…………)omake(…………
「――――あのやろー……事あるごとに頭、頭連呼しやがって…」
「気に食わないなら名前で呼んでやったらどうだ?」
「ぁあ゛!?何で俺があいつの言いなりにならなきゃならねーぇんだよ?」
「……意地を張ってると本当にワイヤーかヒートと買い物に行くぞ?それでもいいのか?」
「…………。」
「―――それが嫌なら呼んでやるんだな。」

 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ