KIDU

□増えてく日常。☆
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朝7時42分発南北線。1両目。前列左側の席。
いつも其処に座るのにたいした理由は無い。何と無く気分ってやつだ、今日もいつものように其処に座り
何の気無しに斜め向かいのドアに視線を向ければ決まっていつも同じ女が立っている

女の着てる制服に見覚えはねーぇし、もちろん女の事も知らねぇ――――

俺が知ってる事と言えばいつも読んでる参考書の表紙に数字の2が書かれてる事と
3つ先の駅(俺が下りる駅の2つ手前)で下りる事。たまに赤縁の眼鏡を掛けてる事くらいで
声も名前も知らねぇただの女。

それだけだってのに、何でか気付くとその女の姿を確認してる自分に気付いたのは極最近
最初は周囲に目もくれずに参考書ばっか見て3つ先の駅で下りてやがったくせに
此処何週間かは決まって2つ目の駅で参考書を鞄にしまって、残り1駅分だけ俺(の方)を見る

「―――チッ、……」

その瞬間ほんの一瞬かち合う視線を舌打ちして外すのが今週の頭(月曜日)からの決まり。
そして今日も4日目の舌打ちと共に視線を外して3つ目の駅で扉が開くのを待つ

『………バイバイ、また明日ね?』

発車を告げるアナウンスに紛れて初めて聞いた声、閉まりかけのドアの隙間から初めて向けられた笑顔―――また1つ増えた決まり…

いつも目が合う
本当に増えたのは、………


「……ッ…、うるせーぇよ。言い逃げしてんじゃねーぇぞクソ野郎が!!」




…………)atogaki(…………
意味深な雰囲気のまま終わらせるはずが、最初から最後まで意味不明な物になってしまいました。
でも、載せます!(笑)
最後まで読んでくださった千鶴様に感謝『ありがとうございます!』そして逃げる!!

 

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