MARCOV

□休日だった日★
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『おっきーぃ、ため息だね?』

「……ん、ぁ…?」

『サンドイッチ美味しくない?』

「そんな事ねェよい!」

『それじゃー、仕事の事だ』

「――…残念ながらハズレだよい。」

『ちがうの?じゃー、なに??』

「本当なら2度寝してコーヒー飲んで、ドライブしてどっかの公園で昼飯にこいつを食ってたのに…」

『えー、2度寝は予定外だよ!!』

「おれの予定ではそうなってたんだけどねい?」

更にまだ白紙だった午後からの予定を組み立てるなら、雛姫の好きな海までドライブして晩飯は夜景の見える綺麗なレストラン
洒落たバーで酒を飲むのもいいし、ナイトシアターで映画を見るのもいいだろう
そんな休日の予定を根底から切り崩してくれやがったのは――――今朝早く掛かってきた1本の電話だった。

「どんな不足の事態も想定内だろい!今居るやつらで対応しろよい」

《大詰めの最終段階でのこの不測の事態は流石に想定外!この面子じゃ手が足りない事くらい解るだろー?》

「泣き言なんざ聞きたくねェな。それでもどうにかするのが腕の見せ所ってヤツじゃねェのかよい?」

事情を聞かされて即座に打開策を練ったものの最後の抵抗とばかりに発破を掛けてみたが“時既に遅し”ってやつだ

『仕事モードのマルコ嫌いじゃないよ?』

「―――…そりゃァ、皮肉かい?」

『これも本心!でも、残念って気持ちもほんとーだけどね!』

「そんなら、会社の近くの公園で待ち合わせしないかい?」

『待ち合わせ?』

「昼時には間に合わないかもしれないが、このサンドイッチで一緒に昼飯食おうよい!」

『いいの?!』

「雛姫が来てくれるならねい?」

『じゃー、ポットにコーヒーも持ってくね!』

「あぁ。じゃーァ、後で電話するよい」

『行ってらっしゃ』

きびすを返して

「忘れてた」
『キスなんて、いつもしないのに』
「約束の印だよい!」




…………)omake(…………
『急ピッチで作りたしたけど、足りなかったね……』
「構わねェよい。まったく、とことん邪魔しやがって!」
「まだ食いたりねーェけど、美味かった!」
「お前の胃袋どーなってんの?」
『育ち盛りなのかな?』
「きっと、それだな!!」
「20を過ぎて“育ち盛り”もないだろい」
「雛姫ちゃんって天然ちゃん?カワイイねー」
「それ以上近付いたら蹴り飛ばすよい。」

 

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