MARCOV

□不死鳥のVampire
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「おっ、マルコー!ちょうどよかった見てくれよスッゲーの見つけたんだ!!」

「不寝番明けだってのに元気だねい。何を見つけたんだい?」

「この辺に島でもあんのかな?」

「昨日の定例会で話し聞いてなかったのかよい?此処らに島は無いって言ってただろい」

「でも、その中に無人島は含まれてねーだろ?供給が目的で調べたんだから!」

「エースはおれに大事そうに抱えてる帽子の中身を見せたかったんじゃねーェのかよい?」

「あっつ、そうだった!!今朝、甲板でコイツを見付けたんだ!コウモリってんだろ?」

フカフカの暖かいベッド、大好きな匂い、鼻先をくすぐる美味しそうな匂いに思わず噛み付いたら口いっぱいに広がる血の味に驚いて目を開ける
するとそこには、驚き顔を隠すように頬杖を付いてニヤリと笑みを浮かべるマルコが居た。

「―――このまま、鳥篭に放り込んじまおうか」

『……冗談に聞こえない冗談言わないで』

「おれは本気でもいいんだが。そんなら、早く顔見せろよい?」

バトバトの実の吸血鬼人間で付いた通り名が“バンパイア”なんて、最悪過ぎて笑える―――好き好んで血を吸ってるわけじゃないのに失礼な呼び方してくれちゃってさ

『わざわざ海楼石を握ってまで指先を切ったの?』

「疲れてるみたいだったし、ちょっと舐めさせてやるだけのつもりだったんだけどねい」

『わたしがマルコの誘惑に勝てないのは知ってるでしょ?』

「さて、そいつァどうだか解らねェな?」

『どうゆうこと?疑われてるのわたし??』

「さんざん誘ってんのに留まらないんだ“疑問”に思うのは当然だろい!」

『それなら、前から断ってるでしょ!ちょっと、しつこいよ?』

「そうだねい。でも、だからこそ疑問なんだよい―――どれだけ誘惑しても効きやしない」

『ちゃんと効いてるよ!!効いてるけど、聞きたくないだけ!!すっごく我慢してるんだからね?』

いっそこのまま

「本当に閉じ込めちまおうかねい?」
『そんなことしたら2度とマルコを呼ばないから』
「そいつは御免だよい」
『わたしは“バンパイア”なんかじゃなくて、人間として側に居たいの!!』
「それを言われると、二の句も出ねェんだから参るよい」




…………)omake(…………
「あんらまー、こんなとこで何してんだエース?」
「俺が見付けたのに取られた。」
「そりゃールール違反だな!誰に何を取られたんだ?」
「マルコに、俺が今朝甲板で見付けたコウモリを取られたんだよ!」
「へー、そのコウモリってまさかとは思うけど右足に青いリング付けてなかったか?」
「ん―――…あー、何か付いてたな。色までは見てなかったけど」
「それじゃーダメだわ。」
「どうゆう事だよサッチ!あのコウモリの事知ってんのか?」
「エースが見付けたコウモリは、実は人間でマルコの恋人だ!!って言ったら信じるか?」
「………信じない。」
「ブッブー!ハズレ!!あのコウモリを最初に見付けたのはマルコだよ」

 

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