MARCOV

□たとえ海の中でも。
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『……へっ、?!』

「口に出してたよい」

『うそ、わたし口に出してた??』

「物騒な独り言だねい?」

『何でもないの気にしないで!!』

「気にするなっか」

『本当に何でもないから』

「言いたくない事の1つや2つあって当然だけどねい」

『そうゆう事じゃなくって、』

これまでにも聞こえないフリを決め込んで無意識に呟かれた言葉を何度と無く遣り過ごして来た。
その中には思わず耳を塞ぎたくなる物やその場から立ち去ってしまいたくなるような、聞いてるこっちが恥ずかしくなる言葉もあったが
今回は今までのどれにも当てはまらない愁いの声音と横顔が目に付いて聞き返さずにはいられなかった

「解ってるよい」

『マルコに言えない事なんてないよ?』

「あぁ、悪かった」

我ながらずるい言葉を使ったもんだと嘲笑し俯く雛姫の頭に手の平を乗せてどうしたもんかとあぐねる

『あのね、』

「……うん?」

『ここから海を見てて思ったの』

「能力者にとって海が最大の武器だって事をかい?」

『敵ならそうなんだけどね』

「話しが見えないねい」

『能力者が恋人だと武器は凶器に変わる』

「―――よし、買い物にでも行くか!」

『え??』

君とだったら

「雛姫は水着持ってないだろい?」
『持ってないけど、水着なんて買ってどうするの?!』
「海で遊ぶに決まってんだろ!!」




…………)omake(…………
『遊ぶって、私…1人で?』
「俺も一緒だよい」
『でも、マルコは能力者だし……』
「足浸けるくらいなら平気だよい!」
『本当?』
「雛姫が一緒だしねい?」

 

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