いろいろ

□DRAKE☆
1ページ/1ページ


「コラ、もうとっくに下校時間は過ぎてるぞ!」

『ひャ、……っ〜〜たた…あっ先生!!』

「足立だったのか。こんな時間まで何してるんだ?」

『それはーぁ……いくら先生でも教えられません』

「卒業したとはいえ、下校時間は守らないと駄目だろ」

『そうなんですけど、あと1回だけ!!5分でいいので見逃してください!』

「たかだか桜の花1輪でも立派な窃盗罪なんだぞ?」

『う゛……ッ、』

「とは言っても、おれの所有物という訳ではないからな」

『じゃーぁ、見逃してくれるんですか?!』

「人聞きの悪い聞き方をするな。おれは“何も知らない”それだけだ」

高校教師になって何度目の卒業式になるだろうか?この時期になると決まって自問する内心の言葉に苦笑しながら廊下を歩いていれば
他の木と比べて随分と散りの早い桜の枝間から女子生徒の姿が見えた。
卒業生は半ドンにもかかわらず、此処でいったい何をしていたのか?よく見れば制服にも頬にも少し土が付いている

『―――…やっぱり、届かないっか……』

「そんなに桜が欲しいなら隣の木から貰えばいいだろう?」

『それじゃー、ダメなんです!!この木じゃないと…』

卒業式でも涙を見せる事無く明るく振舞っていたのに今にも泣き出しそうなほど切なそうな表情を誤魔化すように首を振って地面に置いてたカバンを手を伸ばす

「毎年、この桜の木だけが早く散るのには何か“理由”があるんだな」

『私はその“理由”を去年知りました』

「いいのか?どんな理由かは知らないが、欲しいんだろうこの木の桜が」

『どこかで諦めなきゃ前に進めない事もある!最後にいい勉強になりました。』

「確かに、そうしないと前に進めない事があるのは事実だが諦めるのはまだ早いんじゃないか?」

あの桜を...
手にする事ができたら


「コレはおれからの卒業祝いだ。みんなには内緒だぞ?」
『…っ……、』
「ずっと後になって後悔するより、頑張る方がいいとおれは思うけどな」
『―――先生がそう言うなら、そうなのかもしれないですね』
「そうだな。経験者は語るってやつだ」




…………)atogaki(…………
ハイ。っというわけで、初・ドレイクさんでした!!(^ ^;)勉強不足なキャラで悪戦苦闘した上でのこの出来です。
こんなのドレイクじゃない!と思われてしまっても仕方ないですがnoraにはコレが限界です...
なにはともあれ、ステキなQコメありがとうございました♪


…………)omake(…………
「どうした、いらないのか?」
『いえ。もらいます!―――諦めるのは止めるので、覚悟してくださいね?』
「……なんの戦線布告だか解らないが?」
『次に会うときは“先生と生徒”じゃないって事です!!』

 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ