いろいろ

□ZORO
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一晩中続いた俺の金縛りは
眠りから覚めた紅葉によって解かれた

昨日は久し振りに陸地を踏み締めた
無人島で手に入れた食材の料理を肴に
丸太を組んだキャンプファイアーを囲んでの
大宴会だった―――……


女酒豪のナミに煽られるように
グイグイと勧められてもない酒を飲み
案の定と言うか、当然のように早々っと
泥酔した紅葉を担いで
サニー号にあるコイツの自室に寝かせた

『う…ん、ゾロも一緒に寝ちゃったの?』

「あぁ、お前に引き止められてな。」

『ぅあっちゃ〜!!ゴメンね??』

其処まではよかったんだ。
問題はベッドに寝かせた紅葉が
泥酔状態からすぐに目を覚ました後の方だ。


「別に。それより―――紅葉?
お前、昨日の事どこまで覚えてるんだ?」

酒の所為で虚ろ気の潤んだ瞳で
俺を躊躇いがちに見上げた紅葉は
異常な程の色気を出して、俺の腰に抱き付き


”ゾロも一緒に寝よう?”っと誘った。
もちろん俺はすぐに断ったが
”行っちゃヤダぁ…”と泣き出すから
どうにも仕方無くなり――――
寝付くまでだぞ?と条件付きで了承した。

今、思えばそれがいけなかったと解る。
だが”あの時”はそれが最善に思えたんだ
一時的にそうする事で泣き止むなら!!と


『…―――ゴメンなさい。』


「そうか、何も覚えてないなら…」

『そうじゃ…なく、てね?』

「…まさか、全部覚えてんのか?!」

申し訳なさそうに小さく頷いた紅葉は
まだ完全に酔いが覚めてないのか?
昨夜とは、また少し違う雰囲気で

『恥ずかしいから皆には内緒ねッ?』

っとテレくさそうな笑みを浮かべて
そそくさと、自室を出て行った……

1人、紅葉の部屋に残された俺は
昨夜酔った紅葉にキスされまくった
頬やら首に手をやりため息を吐いた…。



「ったく、―――…
あんな色気どこに隠してやがったんだ?!」


独り言の疑問に答えは無い
また、1つため息を吐き捨てると
紅葉の居ない紅葉の部屋を出た


×××…
((外に出たら、面倒くせー事に
なってんだろうな―――あぁ…面倒くせー))

 

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