いろいろ
□ＡＣＥ～④
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『出来の悪い弟達を持つとお姉ちゃんは心配なの』
そう締め括った後でどっちにする？っとまた首を傾げる
紅葉に突き付けられた二択が頭の中でリプレーされる
親父の言い付けも守らずにティーチを追い掛けたものの
見事に返り討ちにあい、こんな場所に繋がれてる
無様な俺を助けに来たのだといって
今と後どちらがいいかっと訊ねてくる
『最初にも言ったとおり、選ばないで否定したり
黙秘するなら私の好きなようにさせてもらうわよ』
「止めてくれ―――俺はもういいんだ！
こうなった原因は全て俺にある!!だから、紅葉は何も…」
『何がいいって言うの？
エースの人生に悔いは１つも残ってないの？！
後は死んでお終い？？』
―――俺は人生に悔いは残さない！
それは俺の口癖にもなってる生き様を表す言葉。
この期に及んで忘れ掛けてた言葉を紅葉から
突き付けられて息が詰まって…
言葉も出せないほど弱気だった自分に驚く
『…答えられないなら選ばせてあげる。』
「紅葉……？？」
『此処では引いてあげる。でも、マリンフォードで
同じ質問をするからそれまでにちゃんと考えておくのよ？』
人差し指で額を小突かれて、不意に目にした
紅葉の顔は悲しみでいっぱいで…
今にも泣き出しそうな紅葉を強く抱き締めて、
「ゴメン」っとそう謝りたかった―――――
そんな俺の悲痛な思いは無情にも海牢石の鎖に阻まれて
叶う事は無く鎖の音だけが静かに響いた。
「…――いいお姉さんじゃな？」
「―――…あぁ。それに比べて俺は本当に
出来の悪い弟だ、ルフィの事言えなくなっちまった…」
「…だったら、マリンフォードでは、ちゃんと答えてやらにゃ！
大丈夫、エースさんのお姉さんならきっと許してくれるわい！！」
「あぁ、紅葉は強くて優しい女だからな」
俺は人生に悔いは残さない！！
今死んだらそれが残っちまう。
だまら俺は死なない、死ねないんだ！！