LAW

□悪趣味★
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「こんな時間に制服で俺の所に来ても出席日数は増えねーぞ?」

『それって何の冗談?全然笑えないんだけど。』

「可愛くねーガキだな。確かに1週間後にまた来いとは言ったが何も朝から来る必要は無いと言ってるんだ」

『言ったのは今ね。約束の日に時間は指定されてなかったんだし、何時に来ようとわたしの自由だと思うんだけど?』

「……―――日数不足で落ちても俺の所為にするなよ迷惑だ。」

『そんなヘマしないから平気だよ。それよりも早く診察を始めてくれない?』

病院の常連なんて不健康極まりない話しだが、この患者―佳枝塚未来―はそれとは少し違う。特例中の特例とでも言うべきか?

特に目立った外傷は無くレントゲン、MRI、CTどの検査でも異常は見られないが本人いわく夜も眠れないほどの頭痛があるのだと言う
先週は血液検査もしたが基準数値を少し過ぎてる物があるにはあったが正常の範囲内と言った所だろう
カルテにも貼った検査結果の紙と全く同じ物を広げて特に問題は無い事を説明すればため息を吐く。

『………検査結果に問題が見付からないならどうして痛いんだろう??』

「これまでの検査に引っ掛からない何かが原因って可能性も無くは無いが、考え難いだろうな」

『このままなーんにも見付からなかったら嘘吐きだと思われるのかな?』

「親や学校にだけならそれもありえるだろうが。わざわざ治療費を払ってまで病院に嘘を吐きに来るバカは居ないだろう」

『――………』

嘘、かもよ?

「そんな嘘吐いて一体何の得があるってんだ?」
『カッコいい先生に会いに来る口実とか?』
「それこそ嘘だな。」
『即答だね。もし本当にそうだったらどうするの??』




…………)omake(…………
「それはそれで興味があるかもな?一個人としては」
『どうゆうこと?』
「涙なんか見せそうに無いヤツが泣くところなんて、自分が泣かせてでも見てみたいって事だ」
『ぅわーぁ。悪趣味以外のなんでもないね!』

 

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