LAW
□海賊船の客人
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『その服の胸にあるマーク、ハート海賊団のクルーさんですよね?』
「うん、そうだけど……君は?ひょっとして賞金稼ぎの人?」
『わたしってそんな物騒な人に見える??』
「それじゃー、僕たちと同じ海賊??」
『それもハズレ!ねぇ、あなた達の船長さんに話しがあるんだけど会わせてもらえないかな?』
「キャプテンならあのお店に入って行ったよ」
「―――ベポ何してるんだ?」
「あっ、キャプテン!丁度良かったこの子がキャプテンに話しがあるんだって!」
流石は(異例の事態で)王下七武海になった男―――覇気とまではいかないまでも凄みのある射抜くような目で頭の先から爪先まで見られて思わず息を飲む
まるで身の内側を隈なく診られてるような感覚にひやりとした物が流れる死の外科医の異名は伊達ではないらしい。
「………」
『単刀直入に言うわ。わたしを船に乗せて欲しいの3つ先の島まで、もちろんお金は払うわ』
「………断る。商船や軍艦にでも乗せてもらうんだな!行くぞベポ」
『それが出来ないから海賊、それも王下七武海の貴方にお願いしてるんじゃない。ハート海賊団にとっても悪い話しじゃないと思うけど?』
海軍のお偉いさん達がこぞって参加する会議に出席を強制され仕方なく船に乗ったものの、やっぱり面倒になって
船を抜け出したまではよかったんだけどたどり着いた島に海軍基地は無く10日経っても軍艦の1隻すら通りやしない。
これじゃー海軍本部にも帰れやしないと思ってたころにハート海賊団の白くまさんに出会えたのは軌跡かもしれない
「―――3つ先の島が目的の島じゃなかったらどうするんだ?」
『それでも約束通り3つ目の島で下ろしてくれていいわ。あのままあの島に居るよりマシだろうから』
「計画性がまるで無いな。お前本当に海軍なのか?」
『何なら海軍本部に此処から電話してみる?わたしが海軍だと証明できるけど』
「何で海軍なんかになった?」
『どうしてそんな事を??』
「なりたかったからなったとは思えない」
『そういう貴方は何で”海軍なんか”を乗せてくれたの?』
ついでだから。
「そこがどんな島でも3つ先でいいなら通り道だからだ。質問には答えた次はお前が答える番だ」
『なるのが難しいって言われてたから。昇進試験だって何度も受けて気が付けば今の地位よ』
「くだらない理由だな」
『最初は面白かったんだけどねー。今はただ面倒なだけだわ!』
…………)omake(…………
「本気でそう思ってるなら、このまま海賊になるか?」
『……以外ね。そんな事本気で言ってるの?』
「嘘や冗談で勧誘なんかしねーよ」
『とっても魅力的な話しだけど、今は考えとくって答えでいいかしら?』
「今は、か…――なら断るって選択肢は排除しといてやる」