LAW

□umbrel la★
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『ぁ…ゴメンなさい、大丈夫でしたか?』

「―――ぁあ、俺は大丈夫だがお前は大丈夫じゃなさそうだな?」

『急に降ってきたものだから濡れちゃいました。でもまさか人が出てくるなんて思わなくて、本が濡れなくてよかった』

「天気予報見てなかったのか?今日は午後から雪が降ると」

『雪ならいいかなぁ…と思ったんですけどね、ベタ雪が降るなんて傘持って来るべきでした』

「雪ならいいかってその考え方が俺には理解出来ねーな」

『ごもっともです……』

店の軒下に飛び込んで来ておいて人が出てくるとは思わなかっただの、雪ならいいかと傘を持って出ないだの
色々ツッコミどころ満載だが所詮は見ず知らずの女だ。放ってさっさと帰る事も出来たが――小刻みに震えているのが目に付いて
開いた傘の半分を差し出して顎先でくいっと合図をして見せる

「止むのを待つか、それとも入ってくか好きな方を選べ」

…いいんですか?

「俺の家はすぐその先だ、其処までくればこの傘はお前にやる」
『ありがとうございます!じゃー明日何かお礼を持って返しに行きますね』
「明日は朝から仕事なんだ。礼はいらない傘もt」
『傘と一緒にドアノブに掛けて置きます!』
「……明日の朝8時にこの店の前で3分だけ待つ。その時なら受け取る」




…………)atogaki(…………
優しさを冷たい言葉で何十にも包んだようなローの性格(独断的主観)を書くのはヒドく難しいです。

 

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