LAW

□Tear ’drop
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「……おい、お前」

『―――ぅ、…へぇ?!』

「いつまでそうして泣いている気だ?いい加減泣き止んだらどうだ」

たまたま席が隣だった―――言ってしまえばそれだけの話しで所詮は他人でしかない”見ず知らず”の女に
俺が付き合って一緒に居てやる事なんて何も無い筈なんだが……

エンドロールもとうに終わり、館内が明るくなった今でも泣き続けてる女を何故だか放って置けないのは

頬を流れる涙が(上映中の映画の)青白い光に反射してきらきらと光っているのを目にしたからだろう。

「映画もとっくに終わってる。他の客も全員退出した、そろそろ出ないと時期に清掃員が掃除に来るぞ?」

『え、あ…本当だ!!やだ、全然気付かなかった』

「俺はもう出るが、お前はどうする?このまま此処に居て清掃員の注目を浴びるか――それとも俺と一緒に出るか?」

『……何だか究極の2択を迫られてます??』

「別に。どっちも「嫌だ」と言うなら1人で出て行っても構わない」

『ぇーっと、それじゃー…”一緒”に出ても構わないですか?』

「……――――それは、俺の言葉に対する「返事」と受け取っていいのか?」

きょとんと小首を傾げる女に、やっぱり俺の”意図”は伝わっていなかったかとため息を吐いて椅子の肘掛に頬杖を突く
斜に構えた体勢から女を見ればさっきよりも更に小首を傾げて『うん??』っと少し前傾姿勢で俺を覗き込む

「俺と”一緒”に出ると言う事は、そうだな…この後”メシでも食いに行く”って事になるんだぞ?」

『ご飯……ですか?』

「ぁあ、何なら”デート”って言い方をしてもいいかもしれねーな?それでもいいってんなら、お前の名前を教えろ」

一目ぼれなんてチープな言葉を使うつもりは無いが涙を流す女の横顔をすぐ隣で見ていて”興味”が沸いたって言うのが本音で真意の全てだ

『貴方の名前も教えてくれるのなら――あたしは…t』

「なら、決まりだな。俺の名前は”トラファルガー・ロー”だ」

『あたしは、佳枝塚 未来』

「そうか。行くぞ未来」

『はい、でも”何処へ”行くの?』

「取り敢えずはメシだな。何か食ってから”その後”の事を考えればいいだろう?」


興味が尽きて終わるか、それともその先があるのか…

『何の話しですか?』
「俺自身まだ確証の無い事を話す気はねーよ。ただ…俺はお前に”未来に興味がある”という事だ」
『ロー…さんが、あたしに……何で??』
「ローでいい。切っ掛けなんて些細な事だ、だから俺の興味が尽きるまで少なくても”今日1日”は付き合ってもらうぞ?」




…………)atogaki(…………
ローは無理強いはしないけど”強引”ではありますよね?←(同意が欲しい(笑))
ちなみに見ていた映画は”白熊”メインの動物物です!!

 

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