KID

□やさぐれサンタクロース★
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「いつまで居る気だ。まだ待ってる気かよ?」

『えっ、あ……ひィやう!?』

「耳真っ赤だぜ?別にいつまで居ようと俺には関係ねーし興味もねぇけどな。そんなもんでも被ってりゃ暖けーぇだろ」

『ありがとうございます。でも、大事なお仕事道具なのにいいんですか?帽子が無いとサンタさんとは言えないんじゃ?』

「こんなイカれた服着たジジーの事なんか知った事か!何なら髭も着けるか?」

『いえ、それはちょっと……帽子だけで充分です!』

「遠慮しなくていいんだぜ?」

『遠慮なんてしてないですよ!!…でもちゃんとあったんですね?白いおひげ』

人手が無くて猫の手も借りたいほど忙しい。バイト代は弾むからクリスマス期間中の3日間手伝わないか?そう言われてやる事にしたわいいが
実際に来てみりゃ、(有無を言わさずに)サンタクロースのフルセットを押し付けられてケーキの箱が山積みに置かれた店先に立たされた。

「邪魔だからテーブルの下に置きっぱなしだが綿の詰められた袋もある」

『じゃーぁ、後たりないのは赤鼻のトナカイだけですね?』

「そろそろ休憩時間だからな、戻って来ると思うぜ?」

俺にサンタクロースなんてイカれた格好させた張本人はトナカイの着ぐるみを着てプラカード片手に客引きに行ってる
どっちもどっちだがキラーの格好よりは(まだ)マシだと心底思いたい

『そうなんですか?トナカイさんにも会ってみたいけど、わたしはそろそろ帰りますね?今日はもうムリみたいだから』

「そう連絡が来たのか?」

『ううん。――…来ないけど、もうこんな時間だしきっと来ないと思うから』

「何の連絡も無しに7時から3時間近くも待ってたんだもんな。俺も帰っていいと思うぜ?」

『ふふっふ、サンタさんにそう言われると何だか心強いです!』

イブイブ

「こんな偽サンタからでよけりゃあいくらでも言ってやるよ!」
『こんなプレゼントもあるんですね?――ありがとうございます』




…………)atogaki(…………
街中にいる客引きのサンタクロースをキッドにやらせたかっただけ(笑)他に理由なんてありません!!

 

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