KID

□暗号だらけの楽譜☆
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『盗み聞きなんて趣味が悪いんじゃない?隠れるつもりならもう少し上手く隠れないと』

「別に隠れてたつもりはねぇーよ。試聴してやってただけだからな?」

『あらそ。それで……試聴したからには感想くらい聞かせてくれるんでしょ?』

「ずいぶんと高い試聴料を請求するじゃなねーか?」

『安いもんでしょ、それくらい?それともお金で請求した方がよかった?』

「――これで充分だろ。釣りを貰いたいくらいだ!」

自分で飲むつもりで買った缶コーヒーをポケットから取り出して手渡し近くにあった椅子にどかりと腰掛ける
一服なら煙草が吸えりゃ充分だし、そんくらいの腕があったって事だけは認めてやってもいい

『がっかりね。たった120円の価値しか無かったなんて……』

「破格の料金だろ!―――技術はともかく、曲のテンポに少しズレがあるのは弾き癖か?」

『……見掛けによらず耳がいいのね?見直しちゃったよキッド!』

「入ったきり一度も練習に参加した事の無い幽霊部員に誉められたって嬉しくねぇよ!お前楽譜読めねーぇのか千鶴?」

『見よう見マネってやつ?それにしても、たった1回聞いただけでそこまで解かっちゃうものなの?!』

器用な指先

「ばーか。広げてる楽譜と全然違うとこ弾いてたら解かってあたりまえだろ!」
『あたしね、耳はいいの!!キッドほどじゃないけど、何度か聞けばそれなりに弾けるんだよ?』
「読み方教えてやろうか?」
『どうせなら、何か弾いてみせてよ!』
「俺に弾かせてパクろうってぇのか?いい度胸してるじゃねーか」




…………)atogaki(…………
noraには楽譜は暗号にしか思えません!(笑)
押さえる場所(指の位置)なんかを教えてもらって何とか…っという感じでしょうか?

 

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