KID

□海賊旗
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『うーん、やっぱり夜空にはためく海賊旗が一番カッコいいなぁ〜!!』

「部屋に居ねーと思ったらやっぱり此処だったのか千鶴。冬島の海域でぼーっと突っ立ってたらいくら馬鹿でも風邪引くぞ!」

『その毛皮は確かに温かいだろうけど裸の上から羽織ってるだけのキッドの方がよっぽど風邪引くよ?』

「ったく、素直じゃねーぇな!いかにも寒いですって面して何言ってやがる!!」

『キッドこそ心配してくれてるならそう言えばいいのに!素直じゃないね!!』

わたしには気配を読めちゃうような敏感で鋭い察知能力も無いし、ましてや覇気なんて上等なものも持っていない
それでも近付いて来る足音と甲板に伸びる影とですぐ後にキッドが居るのがわかって背中を倒す

「…っ……たく、危ねぇ事してんじゃねーよ!」

『なーぁんにもっ!!キッドが支えてくれるって解かってるのに何処が危ないの?ちっとも判んない!』

「間に合わなかった時の事を考えろって言ってんだよ!!」

『はーぁい!……―――ねぇ、キッド??』

「ぁあ゛?!何だよ?詰まらねー言い訳ならもう聞かねぇぞ!」

『違うよ!!あの海賊旗いつになったらわたしにくれるの?わたしずーっと待ってるんだけど、いつまで待てばいいの??』

「またそれかよ。俺が海賊王になったらな!」

スカル

『そのぉ…使い回された科白をあと何回聞いたらわたしの物になるのかなぁ?』
「俺に喧嘩売ろうってのかてめぇは?いい度胸だ、その科白すぐに後悔させてやる!!」
『うん、楽しみにしてるよキッド!!』
「―――ベッドの中でな」
『え゛!?ちょ…それって何か違うんですけど〜ぉ?!!』
「知るか。さっさと行くぞ!!」




…………)atogaki(…………
はたからみたら痴話喧嘩も本人達には何でもない会話だったりする。ってな事を書きたかったはずなのですが……。

 

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