KID

□口の悪い女 
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『ねーねー、キッド!!』

「うるせーぇ!もっと静かに入ってこれねぇのかよ?!つぅかノックしろノック!!」

『あーぁ…そんなのいいよ。別にキッドの裸体見ても何とも思わないからさ?』

「…千鶴……てめぇなー」

『それよりも新しい手配書見た?!』

今まさに羽織ろうと手にしたコートをソファーに放り投げて、やたらはしゃいでる千鶴の腰に腕を回して肩口から覗き込む
どんなめぼしい奴を見付けたのかと思えば……

『手配書の写真っていつ撮ってるんだろうね?これなんて戦闘中の写真でしょ?何処から撮ったんだろう??』

「さーぁな。そもそもカメラで撮ったとは限らないだろ?」

『どうゆうこと??』

「映像電伝虫の画像から引っ張ってきた静止画かもしれねーぇって事だよ」

『なるほど!電伝虫なら何処に居ても不思議じゃないもんね?』

「そんで、その手配書がどうかしたのか?まさか”いつ何処で”撮られたのか聞きに来たんじゃねーぇんだろ?」

大事な物でも持つみたいに両手でしっかりと持ってる手配書に写ってるのは紛れもなく俺で
いつもの馬鹿面じゃなく、珍しく眉間にシワを寄せてる千鶴に疑問を投げる

『まっさかー、違うよ!この手配書のキッドがカッコいいから』

くやしいのっ!!

「……はぁあ?!」
『どうにかしてこの手配書全部回収出来ないかな?』
「無理だろうな。つぅか、てめぇは本人が目の前に居んだから手配書に拘ってんじゃねーぇよ!」
『キッドがこんなにカッコいいのが悪い!!』
「…――あぁ、そうかよ。よかったなそんなカッコいい奴が男で!」




…………)atogaki(…………
”口の悪いヒロインの本音”がサブタイトルだったのですが
後半にかけて迷走につぐ迷走、そして遭難(チーィン…)。このような結果になってしまいました(笑)

ちなみにキッドの言う”馬鹿面”とは満面の笑みの事です

 

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