KID

□黒板にLOVEメッセージ☆
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蛍光灯の白い光も教室の窓から差し込む西日で橙色に染まった中自分の物では無い廊下側にある席に座り雑誌を捲る

『ほっ、よ…っと!!んー……たぁ!!』

変テコナ掛け声に遅れてペコタン、ペコタン聞こえる音と視界の隅でジャンプする千鶴に自然と吊り上る口角を無視して
ひたすら視線(だけは)雑誌に向けてれば幾らかしてそのどちらもが聞こえなくなった
漸く終わったのかと黒板へと顔を上げれば綺麗になった黒板に向かってチョークを持つ千鶴の後姿があって……

寸足らずな身長でジャンプしてまで綺麗にした黒板にカツカツと何を書き出したのかと思えば―――…

「馬鹿か、てめぇは?」

『…だって、綺麗になった黒板見てたら何か書きたくなったんだもん』

「そうじゃねぇよ」

『うん??』

「スペルが間違ってんだよ!」

『ふぉ、え……嘘ぉん?!』

黒板に書いた俺の名前(らしき物)と俺を見比べて「え?…え??」っと首を傾げる千鶴にやっぱ馬鹿だと言って
閉じた雑誌を机に放ると千鶴の隣に立ち赤いチョークを掴んで手の平で消した場所に正しいスペルと新たに文字を書き足す。

「俺の名前は、イー・ユー・エスだ馬鹿!!」

『そうなの?!』

「英語の成績悪くねぇのに間違えるとかどんな嫌がらせだよ?」

『それとこれとは……別問題なんじゃないかな??――ところで、これってどうゆう意味?』

EUSTASS KID I’LOVE !!

「――…見たまんまの意味だろ?」
『キッドって……なt』
「ナルシストじゃねぇよ。お前の気持ちを代わりに書いてやったんだよ!」
『んっな!?な…ん、でキッドがそんな事解るの?!』
「否定はしねぇんだな?」
『ぅな゛、アぅぅぅう………』




…………)atogaki(…………
義務教育を卒業して10年以上(軽く)過ぎてますが、今更ながら放課後の教室っていい雰囲気だな〜とか思います
学生時代はそんな事思いもしませんでしたが…(笑)

 

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