KID

□趣味の違いも、悪くない☆
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水の流れる…音…川のせせらぎ?それに木々の葉の揺らめきだとか鳥の鳴き声なんかが交ざった自然の音を聞きながら机に突っ伏す

音量が小さくても周りの雑音を掻き消してくれるヘッドホンは、ちょっと高かったけどいい買い物だったと思える。

『……キッド何すんだよ、それ返せ!』

「……ハッ!!…またこんな詰まんねぇもん聞いてんのかよ千鶴?」

『余計なお世話だ。』

もう少しで寝れるって思ったのに―――わたしから心地よかった微睡みごとヘッドホンを取り上げた人物を不機嫌に睨み付ければ
楽しげな琥珀色と目が合って、口角がニヤリと吊り上るのが見えた

「折角”安い”買い物したのに聞いてる曲がこんなんじゃ無駄使いだろ?」

『わたしが何を聞こうとわたしの自由だろ!』

「どうせならこーゆうの聞けよ?」

『…へ、ぁ!!――コレ、わたしのと色ちt』

「いいから聞いてみろって!それ俺のお気に入りだから」

『解ったよ。聞けばいいんだろ、聞けば…ったく!!』

キッドがこんなと言ったそれだってわたしのお気に入りなんだからな?と念を押して言えば、へーぇっとほくそ笑んでヘッドホンを掛ける
それを見て観念し押し付けられたヘッドホンを掛ければ重低音の激しい音楽が流れて歌声が小さく聞こえる
相変わらずヘビメタだかビジュアルだか解らないロックが好きなんだなーと思ったら何だか頬が緩んだ

「……やっぱヘッドホンがいいと、何聞いても悪くねぇな?」

『確かに、悪くないかもね?』

ヘッドホン越しに聞こえる声も含めて全部。悪くない

「あー、そこのバカップルもどきのお二人さん……如月にユースタスお前ら今授業中だって解ってるかぁ?」
「あーぁ、何も聞こえねぇな。」
「聞こえてねーんなら仕方ないが、でも宿題は倍出すからな?勿論二人共だ!」
『何か言われてる気がするけどスルーで問題ないよな?』
「いいんじゃねぇか、シカトで」
「――――んっじゃ、5倍で!」
「『ふざけんな!!』マジで出したら破り捨てるぞ!」
『つーぅか、面倒がって採点しないんだからそもそも宿題とか出すなよ!』




…………)atogaki(…………
友達だけど恋人、恋人だけど友達!な感じにしたかったのに……そんな要素はまるで皆無な話しに。

先生は信号機の青の人!!(笑)

 

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