KID

□赤に茹だる
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目がチカチカする痛いくらいの赤。滑らせるようにすーっと両腕を広げていけば限界を超えた腕はあっさりとその役目を捨て去り
支えを失った体は力なくぽすんとベッドに倒れ込む

『……きもちいい』

目には痛い赤もこうして体を預けてしまえば上等なシルクの質感が皮膚を撫でて率直な感想が口を突いて零れる

「てめぇ何してんだ?」

『別に何もしてないよ?』

「用がねぇなら出てけ。目障りだ!」

『用はないけど、理由ならあるよ?』

「……昼寝しに来たなんて吐かしやがったら海に放り出すぞ!」

『夏島だしそれもいいかもね?けど違う』

そもそも”昼寝”って理由じゃなくて用事の内に入っちゃうんじゃない?そう言ってキッドを見れば
常に寄せてる眉間のシワが深くなって、起用にも眉毛の片方だけを吊り上げる

『ただキッドと一緒に居たいだけ―――それが理由でも海に放り出す?』

試すような言い方をしたのはわざと。何処かの島の何処かの街で見掛けた可愛らしい女の子みたいに上手くはいかないけど
小首を傾げてキッドを見詰めて微笑みを浮かべれば眉間にシワを寄せたままキッドが目を見開いた―――……

それは直ぐに戻されて、通常通りの顔に戻ってしまったけれど今度はその表情に楽しさが足されて

髪と同じ赤が弓を描く。

「……ハッ…、今日はやけに素直だな?」
『この暑さで脳が茹だったのかもね?』
「海に飛び込むならキラーが居る時にしろよ」
『さっきは”放り出す”って言ってたのに心配してくれるの?』
「貴重な戦闘力が減るのは困るからな!」




…………)atogaki(…………
たまには素直になってみたヒロインちゃんと若干ヤンデレの混じったキッド!!何が書きたかったのか相変わらず本人すら不明ですが

聞きかじった”ヤンデレ”の意味が間違ってなければイメージはローに当てはまる気がします。キッドは勿論ツンデレ!!

 

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