KID

□引っ掻き傷★
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「…っ〜手ぇな!!猫じゃあるまいし爪立てんなよ!」

『ひィ、キャーーー…ァっ!!』

「うるせぇーってんだよ」

『う゛、ィ…やア!』

「人の話し聞いてねぇな……。」

怖がりのくせにパニック系のDVDを見ては今みたいに「ギャー、ギャー!!」と色気の無い声をあげる

いつものパターンで叫び出すのを事前に察知して口を塞いでやれば、手の平の中でもごもごと何か言って
バタバタと暴れ出す腕を押え付け様とした腕を逆に掴まれて強く爪を立てられた―――……

ギリギリと力の込められてく指先に食い込んだ爪が肉を掻き毟る。
びりっとした痛みに反射的に振り払おうとしたが、口を塞いでた手が濡れてくのを感じて瞬間凍りつく身体
ちらりと千鶴に視線を向ければ見開いた目から涙が零れてんのが見えた

「………泣くほど怖いんなら、見なきゃいいだろ」

「怖いもの見たさも此処までくると重症だな。」

『ふう゛ぅん゛〜ん!!?』

「キッド…腕から血が出てるぞ?」

「―――いよいよ本格的に猫になったな、ったく」

どうせなら、もっと色気のある引っ掻き傷付けろよ。

「だったらいっその事、そう躾たらどうだ?」
「端っから俺好みに仕込むってぇのは面白そうでいいけどな?」
「相手が千鶴じゃ一筋縄ではいかないだろうな。」




…………)atogaki(…………
パニック映像の数々に大パニックの千鶴様にキッドとキラーの下世話な会話は聞こえてません。

 

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