KID

□コンビニスイーツ
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「おい、バカ千鶴!」

『あたしの名前は『千鶴ちゃん』ですよ?ばかキッド』

「誰がバカだ。てめぇで”ちゃん”付けしてんじゃねぇよ気色悪ぃ」

『気色悪いってヒドくない?!』

「うるせぇよ。それより、いつまで其処に突っ立ってりゃ気が済むんだ?」

新刊のバイク雑誌とマンガ本を読んで此処に入ってすぐに別れた千鶴を探してみれば相変わらず
スイーツコーナーで「うーん…」とか「あー…」とか唸ってる姿をすぐに見付ける事が出来た。

これは何もコンビニに限った事じゃなく、スーパーや喫茶店(のメニュー表)なんかでも殆どお決まりの光景で……

例え広かったり込んでたりしてもすぐに見付けられるんじゃないか?って全く根拠の無い自信を持ってる程だ

『だってさー…』

「だってじゃねぇよ。―――今日は何で迷ってるんだ?」

『キッド買ってくれるの!?』

「誰がそんな事言ったよ?聞いてるだけだろーが」

『モンブランプリンか生チョコプチケーキかで迷ってるの…。』

「……両方買ってどっちも食えばいいだろ?」

『え、キッドはあたしに『死ね』って言ってるの?こんな甘そうなの2つも食べたら糖尿病になるよ?!』

「あぁ、いっその事なって死ね。」

だいたいにして千鶴は面倒くさい。甘い物が好きなくせに食べたら食べたで『甘ったるい!!』っと文句を言う―――――……

ショートケーキなら1個(物によっては3分の2)プリンなら小さいやつ(大きいのでも食えるらしいがカラメルの量も増えるから駄目なんだとか)
チ○ルチョコは続けて2・3個は食えるが、チョコボ○ルは1日中もつ事はざらだし
それでも、こうして出掛けてくれば決まって”甘い物”に目を輝かせてんだから知らずに眉間に力が入るしため息も後を絶たない。

『――ねぇ、キッドならどっちにする?』

「栗よりチョコ。」

『なら、モンブランプリンにする!』

「俺に「どっち」って聞いといて、その反対を選ぶとか喧嘩売ってんのか?!」

『キッドに喧嘩売るほど命捨ててないよ。だってキッドは『生チョコプチケーキ』がいいんでしょう?』

「どっちかならな」

『だったらモンブランプリン買えば、どっちも食べられるじゃん?』

「いつの間に俺が1つ食う事になってんだよ?」

『え…、キッドは食べないの??』

「――――……アイスコーヒー。ブラックのペットボトル、会計が終わる前にレジまで持って来い」

甘党(なくせに”苦手”)な千鶴と付き合うようになってから俺まで(巻き添え食らって)甘い物を食わされる破目になるのはもう慣れた。
それもこれも、こーゆう時ばかり狙ったように上目遣いで小首を傾げる千鶴を「可愛い」なんて思っちまったのが原因で敗因

最初こそかなりの妥協だったが、今じゃそれすら無く「またかよ?!」なんて思ってるあたり俺も末期なのかもしれない……でも


だからって、コレは断じて”恋”なんかじゃない!!

『キッド!はい、これモンブランプリンとアイスコーヒーの代金ね!!』
「いらねぇ。その金があるなら”赤マル”買って寄越せ」
『それはいいけど、煙草が無いなら何でさっき会計してる時に言わないかなー?』
「…つべこべ言ってねぇで買って来ないと、チョコケーキ半分やらねぇぞ?」
『すぐに買ってくるから此処で待ってて!!!駐車場から出たら駄目だよ?』
「うるせぇ…、さっさと行って来い。」




…………)atogaki(…………
noraは甘い物好きです!大好物と言っても過言ではありません!!
ですが、最近は(年々進行形で)量が食べられなくなって来ました―――それでも甘味は大好物だと言い張ります。

この話はそんな管理人・noraの個人的主観と”キッド”と半分コしたい!妄想で出来てます

 

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