KID

□現実ってヤツは…
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「んっだよ、雨降ってんのか…」

『そーなの!!天気予報じゃそんなこと言ってなかったのに。キッドも寝過ごしちゃったの?』

「バカ千鶴。てめぇと一緒にすんな!」

『じゃーぁ、何で??』

「……帰り際に”馬鹿髪”に捕まって、授業中に寝てたのをぐだぐだ言われてた」

『あんま変わんないじゃん!!ってか、放課後に寝てた私のがマシだね?』

「うるせぇーよ!――つぅか、それで寝過ごしてたら結果は同じだろーが」

『結果より過程重視すべきだよ?今日のは特に!』

ここ数日、放課後の教室から夕焼けを写メして帰るのがお気に入りなってたのがまさか……こんな事になるなんて『ついてない』にも程がある。

最初は小降りだったのかもしれないけど、こんなざんざん降りの雨の中を帰ろうとは思えなくて
ため息を吐いたらタイミングよくキッドのため息とかぶった

「ずっと此処に居ても仕方ねぇ…帰るか」

『傘持ってるのキッド?!』

「持ってる訳ねぇだろ」

『なんだ。持ってるなら入れてってもらおうと思ったのに』

「ドラマの見すぎだ。そんな都合良く傘がある方が可笑しいだろ?」


でも、そのドラマみたいに上着貸してくれちゃうんだ??

「…よし―――てめぇは、ずぶ濡れで下着透かして歩け」
『つつしんでお借りします。です!』
「初めからそう言え!」




…………)atogaki(…………
ツンデレを目指した結果―――微妙な…結果に。

 

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