KID

□お取り込み中ッ!!
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朝だろうが、昼だろうが、夜だろうが、
ベッドに横たわって眠りに付き
ふ…っと目が覚めた真夜中だろうが、

そんなもんは、どうだっていい事だと。

俺の部屋に俺が居て
其処に千鶴が居るのなら…


時間的意識は俺の中から掻き消える。



「…キッド、入るぞ?」

「邪魔すんじゃねーよ」


「取り込み中の所悪いんだが、
ちょっと甲板に出て来てくれないか?」


呼吸さえも奪うような深い口付けしながら
机の上に座らせた千鶴の
首に肩に胸に、”赤”を咲かせて

太股を弄って―――これからだってのに

ずかずかと部屋に入って来ただけじゃなく
出て来てくれと本気で邪魔する
言葉を吐かすキラーを睨み付けてやれば

「俺は別に構わないが…相手は
”キッド海賊団”の頭を討ち取ろうと
狙って来た海軍だ。頭のお前が不在では
締まらないと思って呼びに来たんだ」

「…チッ、」


『キッド行って来て?
キッドが弱虫だって思われるのはイヤ』

「―――解った。行って来る」

『行ってらっしゃい』

「あぁ。寝るんじゃねーぞ、千鶴!!」


眠たげな顔でそう首を傾げる千鶴の
耳元に口を寄せて”すぐに戻る”っと
そう一言付け足し――――……

犬歯で耳に噛み付いて血を舐め取った。


×××…
((あれしきの痛みじゃ
”眠気覚まし”にはならなかったか…))

 

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