MARCO
□黒幕は誰だ?
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「……―――解からねェない。十人抜きの結果は4勝6敗で決着はついてんだろい。何でまだやってんだよい?」
「細かい事気にすんなって!いいだろ別に腕相撲くらい!!」
「まー、大方イゾウにでも焚き付けられただろうけどねい。」
「う゛…、解かってんならいちいち聞くなよ!早くやろーぜっ!!」
「俺に勝てると思ってんのかいエース?――ま、たまには遊んでやってもいいけどねい」
午後からもまた書類仕事が待ち構えてるが、まだ昼飯を食ったばかりで食後のコーヒーも飲んじゃいない
コーヒーを持って来る序でに食い終わった皿を下げに行った雛姫が戻ってくるまでには余裕で終わるだろう
「じゃー、僕が審判するよ!」
審判を買って出たハルタの合図もまだだってェのに始める前からガチガチに力の入ってるエースにニヤリと口角を上げた瞬間
「レディー…、ゴォ!!」
合図と共に組んでた方の人差し指がぼうっと燃えて―――ついさっきまで遊んでやろうなんて考えてた事なんて一瞬にして吹っ飛んだ
「雛姫!!一体どうしたんだい、大丈夫かよい?!」
『ぁ、マルコさん…ゴメンなさいコーヒーまだなの。うっかり手を滑らせちゃって』
「そんな事はどうでもいいよい!火傷はしなかったかい?」
『ぇ、あ……はい。火傷は何処にも』
「ったく、過保護だよなー?そんな事わざわざ雛姫ちゃんに確認しなくたって、雛姫ちゃんの負った傷も怪我もお前に移動しちまうんだろ?」
ニタニタ笑ながらそう言って炎が出た指と同じ指を立ててクルーリと回すサッチを睨み付ける
確かに雛姫の負った傷や怪我は本人の意思に関係なく俺に添付されるから例え雛姫が何処に居ようと怪我をすればすぐに解かる
「おーぉ、怖っ!!そんなに睨むなよ!ちょっと指先を破片で切っただけだろ?」
「煩ェよい。全ての傷や怪我が俺に添付される訳じゃねーェんだ――いちいち確認しねーと雛姫はすぐに隠そうとするんだよい!」
『ぁ…と、ゴメンなさい。でも今回は本当に大丈夫だったから……えっと、心配しないで?』
「ぁあ、そうかい。そんならいいんだよい」
『あのっマルコさん!!』
「うん?」
舐めていいですか?
「………ッ…、はぁ?!」
『ちょっとした怪我は舐めとけば治るって、さっきサッチさんが舐めt』
「ちょっと、雛姫ちゃん!それは言わない約束でしょーぉ?!!」
『ぁ、そうでしたね。ゴメンなさい』
「ほぉう―――サッチ、お前ェ雛姫の指舐めただけじゃなく隠し事までさせようとしてたのかい?」
「勘弁してくれ!つい、出来心っていうか、咄嗟にやっちまってたんだよ!!」
「人の女に何汚ェ事してくれてんだい!!」
「い゛、ぎゃーーーーあぁぁあああああっ!!!!!!!」
…………)omake(…………
「いってーぇ、むちゃくちゃしやがって……マルコの奴もう少し加減しろよなぁ」
「マルコは雛姫に特に過保護だからね〜仕方ないでしょ!それよりもう一人むちゃくちゃな人が居るって気付いてる?」
「んあ?!もう一人のむちゃくちゃな奴って誰だよ?」
「くっくく、……大どんでん返しが見れるかと思ったんだけどな。逆効果だったか?」
「いつのまにサッチまで釣ってたのさイゾウ?」
「あいつを釣るのに時間はいらねぇさ!」