MARCO

□たいへんよく頑張りました!★
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「………また、来てたのかよい?」

『お帰り〜マルコ、お疲れさま!!お邪魔してるよ〜!』

「独り者の家に帰って来て「ただいま」ってェのは、どうにも慣れねェよい。」

『にゃははっ、そろそろ慣れてもいいんじゃない?あたしが此処に来るようになって……3ヶ月?くらいになるんだしさ!』

「お前さんがそろそろ遠慮しろよい。結婚前の”年頃”の娘さんが付き合ってもいないオッサンの部屋に出入りしてるなんて親御さんが知ったら腰抜かすだろうよい!」

『あ〜大丈夫、大丈夫!ウチの親は放任主義だし―――それに、』

ちょいちょいと手招きされて、ネクタイを緩めながらソファーに座ってる雛姫に歩み寄れば
がばっと何の前触れも無く腰に腕を回して抱き付いてきた下っ腹の辺りから顔を上げてニカっと満面の笑みを浮かべる。

『マルコは”イケメン”だからね、よくやった!って褒めてくれるかもしれないよ〜??』

「そいつァ…――また、とんでもねェ親が居たもんだよい。」

『なんなら反対出来ないように”既成事実”でも作ってからにしようか??』

「前言撤回だよい。とんでもねェのは雛姫の方だったんだねい?」

『にゃっはっはっ!そんなの今更でしょう?解り切った事実じゃないか!!』

「そうだったよい」

冗談と本気と時には優しさを織り交ぜて吐かれる言葉と底抜けに明るいこの性格にどれ程救われてるか知れない
――――そう思ったら無性に抱き締めたい衝動に駆られて、背中をまるめてそろりと伸びた手が
雛姫の華奢な背中に回るよりも先に解いたネクタイを引っ張られて倒れかけた体を支えようとソファーの背凭れに手を突く

『何かマルコ、顔色悪くない……?仕事そんなにキツいの??』

「そんな事ねェよい」

『いいや、そんな事あるよ!!マルコはこーゆう事になると我慢しちゃうから、我慢して無理してそれで”上手くいっちゃう”から性質が悪いんだ!』

「……くっくっく、そりゃァ褒めてくれてんのかよい?」

『うん、9割はね!!――はい、横になって?あたしの足枕にしていいから!』

自分のそれと比べるまでも無く細い腕に引かれて、導かれる様にソファーに横たわれば頭を撫でられてそのまま膝枕の体勢にさせられた。

「―――餓鬼みたいに褒められる程の事なんざしちゃァいねェよい?」

『してるじゃん?毎朝起きて会社に行って仕事してる!マルコは褒められていい事ちゃんとしてるよ』

たいへんよく頑張りました、『えらい、えらい』!!

「………なァ、よい?」
『んー??』
「さっきの話し、9割は褒めてるんなら残りの1割は何なんだよい?」
『あ〜、それはね”心配”だよ!マルコは心配されるのがあまり好きじゃないみたいだから1割だけね?』
「、へー…ェ、そうかい。」




…………)atogaki(…………
この後照れくさくなったマルコは、雛姫様のお腹に顔を埋めて寝たフリをしてればいいとおもいます。
でも隠せてない耳が真っ赤でバレてればいい!!(笑)

 

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