MARCOU
□盲目マインド!
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「雛姫、もー風邪はいいのかい?」
『あっ、マルコさん!もうすっかりいいですよ』
「そうかい。でも病み上がりなんだから無理は禁物だよい」
『……ふっふふふ…、』
「人が心配してんのに何笑ってんだい?」
『それを言われたのはマルコさんで10回目なんです。サッチさんなんて6回も言ってました』
廊下で擦れ違った時と食堂それから休憩だと言って甲板に出て来た時、そのどれも始まりと終わりに1回ずつ
決まって最後はマルコに見付かる前に部屋に戻って大人しくしてろ!と言われるのがどうしてなのか?いくら考えても解らなかった。
「そんなんら、心配性なサッチの為にも突っ立ってないで座ったらどうだい?」
『マルコさんがそれを言いますか?』
「……言われてる事の意味が解らねェよい」
『心配性なのはマルコさんが1番だといってるんですよ!』
「そうかい?そんな事はねーェと思うんだが……ねい?」
『じゃー、きっと無自覚なんですね?』
言われるままに隣へ座ろうとしたら腕を引かれてそのまま引き寄せられるようにマルコさんの足の上に座らされて
するりとお腹に回された腕に両手を添えて、これも無自覚なのか?と視線を向ければゆるりと細まった目が合わさる
「こいつぁ自覚あるよい!でも無理強いはしないから嫌なら振り解いて構わないよい?」
『それは…ぁ、嫌です……っというか出来ないですよ』
「ただ乗せてるだけの腕を退けるのが出来ないって事はねェだろい?」
嫌われたくない…から、です
「見縊られたもんだねい?俺がそんな事で嫌いになると思ってんのかい?」
『そうじゃなくて、嫌な気持ちにはなるでしょう?』
「そりゃぁ、惚れた女に腕解かれていい気分にはならねェけどない。」
『だから、解くなんて出来ないんですよ!』
…………)omake(…………
「だーぁっ!!またあんな所でイチャイチャと!俺の再三の忠告を無視しやがって!!!」
「マルコと雛姫はいつもあんなもんだろ?今更それが何だつーぅんだよ?!」
「☆はいいの!可愛いからっ!!問題はその後に居る中年のオッサンにあるんだよ!!」
「中年のオッサンってマルコの事かよ?いいのかそんな事言って??」
「―――そうさなぁ、それよりも雛姫を”可愛い”って言ってた事の方が問題あるんじゃないか?」
「……イゾウさんいつから其処にいらっしゃったんですか?!」
「だーぁっ!!またあんな所でイチャイチャと!辺りからずーっとな?」
「初めからじゃねーか!お願いだからマルコの奴には言わないで!!」
「そいつぁ、お前さんの誠意しだいだな!」