MARCOU
□雪降る海で…★
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「少し出るだけですぐに戻ってくるんじゃなかったのかよい?」
『あっ、マルコさん!!』
「あっ、マルコさん――じゃねェよい。鼻のてんこ真っ赤にして風邪でも引いたらどうするんだよい」
『マルコさん怒ってるの?ゴメンなさい…』
「……指先まで氷みたいに冷てェない。まるで雪女だねい」
『じゃーぁ、マルコさんの事氷づけにしちゃわないと!私以外の女の人に余所見しないように!!』
「雛姫は俺が余所見してるって言いてェのかい?」
『――…さぁーて、どうなんでしょう??』
少し出てくると言ったきりなかなか戻って来ない雛姫に助手席に置きっぱなしになってたストールを広げて華奢な背中に覆い被さるようにして包む
其処からそろりと両腕を伸ばして冷たい指先が俺の頬を撫でる。妙な擽ったさから逃れるように、くすくす笑う雛姫に口付ける
『……ふふふっ、いつになく性急ですよい?』
「たまにはこうゆうのもいいかと思ったんですよ?」
『マルコさん何だか口調がおかしいですよ?』
「雛姫が先に俺の真似をしたから、俺も雛姫の真似をしてみたんだよい!」
『だって…、マルコさんが急にキスするから――照れちゃったんですよい!!』
海
「こんだけ真っ赤にしてたら、照れてんだか寒さなんだか解からねェない?」
『どちも赤くなりますからね??』
「それにしても寒いねい。よくこんな所に長居できたもんだよい」
『マルコさんは寒がりさんですね?』
…………)omake(…………
「俺はやっぱり夏の海がいいねい、今年の夏は海水浴でもしてみるかい?」
『ダメですよ!水着の女の人に目移りしちゃ!!』
「雛姫が隣に居るのに目移りしてる余裕なんか俺には無ェよい!」
『本当ですか?』
「あぁ。俺ぁ、雛姫のビキニが見てみたいねい?」
『それは……ちょっと、着るのに勇気が必要ですね。かなり恥ずかしいですよ?!』
「ただ、そうなると野郎供の視線が気になって落ち着かねーェんだろうねい。」