BOOK

□03
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『う…きゃんさんすいません。私まで乗せてもらっちゃって…』



スタッフ用の車にはもうたくさんの機材やら何やらが積まれていてちょうど1人分乗れなくなってしまった。所さんには私が降りるからと言われたけれど断っておいた。


1番下っ端だもの!下っ端万歳!


私は外に出てタクシーでも拾おうかと辺りを見ていたらちょうどきゃんさんが運転するメンバーの車が出てきて私のことを乗せてくれた。



喜「気にすんなよ、俺ら行くとこ一緒なんだし」


『でも明らか私が乗って狭くなっちゃいましたよね』


歌「なってない、なってない!むしろごめんね、むさ苦しくて!」


樽「野郎ばっかりの車にはちょうどいいけん」


鬼「ほんとむさ苦しいよね、ごめんね■■ちゃん」


喜「お前ら人の車だぞ!そんなむさ苦しい言うなよ!まあ、あれだよ。クーラーの礼、」



『ふはっ、ありがとうございます』



さりげない気遣いのひとつひとつが暖かく感じた。



樽「今度は俺のバイクの後ろ乗せちゃるけん!」


歌「バイクで2けつとかいいなあ、バイクの免許とろうかなあ…」


鬼「いや、でもバイクは危ないよ!いけませんじゅんくん!」


『なんかきりゅーいんさんお母さんみたい』


歌「鬼龍院さんがお母さんとか僕やだよ」


樽「毎日Mac食べるん、俺はMac好きじゃけん!構わんよ!」


喜「朝からAV見てる母親とかぜってー無理」


鬼「ちょ、みんな酷い!」


『確かにそれはいやかも…』


鬼「ええ!■■ちゃんまで!』


歌「ってきゃんさん前っ!」


喜「うお!」


『いだっ』


鬼「ぐほっ」


樽「どぅわ」


歌「わっ」


喜「あっぶねー!まじ死ぬ!」


いきなり飛び出してきた車を避けてブレーキを踏むと慣性の法則でみんなあちらこちらの方向へぶつかる。


『いてて…うあ!きりゅーいんさんすいません!!』


なにか柔らかなものにつっこんだと思って辺りを見回すときりゅーいんさんの顔で視界がいっぱいになった。
どうやら勢いあまって鬼龍院さんのお腹の辺りに頭突きしてしまったらしい。


鬼「いやっ、…大丈夫」


『すいません!うわ顔にも当たったんですか!?めちゃくちゃ赤くなってる!もうほんとにすいません!』


歌「■■ちゃん違うよそれ、鬼龍院さん照れてるだけだって」


『え…?』


歌「あまりにも顔近かったから奥手な鬼龍院さんは照れちゃいましたってこと〜」


鬼「ちょっとじゅんくん!」


樽「鬼龍院さん可愛かね〜」


喜「お前中学生かよ、」



鬼「不可抗力でしょ…!」


喜「23歳で童貞捨てたんだもんな、しゃーねーわ。」


鬼「ちょ、■■ちゃんがいる前でそんな!」


『あっはは!たしかに、それは言えますね〜』


鬼「■■ちゃん!?」


歌「■■ちゃんに言われたら終わりだね、鬼龍院さん」


鬼「てか■■ちゃんが下的な話で笑ってんの初めて見たんだけど!」


『え、そうですか?こう言っちゃ変ですけど意外といけます(笑 と言うより慣れましたよ、だるびしゅさんで!ねぇだるびしゅさん。』


樽「まあブログの写真撮ってくれるのは■■ちゃんじゃけん、色々話すんよ」


歌「うわあ■■ちゃんが研二さんに汚染されてる!」


鬼「自分の娘を嫁に出すときってこんな心境なのかな…」


喜「いや、それは違えだろ」


『わ!きゃんさん前!』


喜「うおあああ!」




わいわいドライブ。


(…きゃんさん俺らのこと
殺す気じゃなかね)
(鬼龍院さんより運転
下手になったんじゃない?)
(ちょっと淳くんひどいよ!)
(じゃあお前ら運転かわれよ!
■■もなんか言え!)
(ええっ、あー…
二度あることは三度ありそうなので
どうか殺さないで下さい…な?)
(おい…!)





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