tennis*short

□来年も再来年も。
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毎年大晦日は家族で過ごす。
それは去年までだと思ってた。

今年は彼氏もいるし?
一緒に年越しする予定やったのに…!
なんやねんあいつ。

テニス部で初詣行くのが毎年恒例やからお前とは過ごせへんって。

ほんまむかつくわぁ。

俺部長やし金ちゃん面倒見なあかんからって…。

どうやら私は金ちゃん以外の存在らしい。

本気でいらいらする。
白石からテニス部で初詣行くって聞いたとき、素直に私も行きたいって言っとけば良かった。

なんで意地張ったかな。


…悔しい。
私ばっか白石のこと好きみたいで。

確かに白石みたいな誰もが認めるイケメンと平凡な私は釣り合わん。
でも、だからこそ。

白石から告白されたときは泣くほど嬉しかったんやで?


時計を見ると新年まであと5分。

自分のスマホとにらめっこしてもう10分が経った。

あけおめメールは既に作成済み。

でも送ったところでみんなと居るんや。
多分気づかないやろ。

送ろうか送らないか。

悩んでいたら時計の針は11時58分をさしていた。

カチッと59分になった途端に鳴り響く着信音。

白石専用の着信音。

私は慌てて電話に出た。
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