tennis*short

□ヤキモチ。
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どうやら、俺の彼女のさやか先輩は幸村先輩とカップルのように仲良くしているらしい。


さやか先輩は俺と付き合ってるっつーのに。
そんなのありえねぇ。


今日だって部活が休みになったから、一緒に帰ろうと思ってたんだぜ?


放課後デート。


帰り道にゲーセン寄ったりマック行ったりする予定だったのに。


「あ、ごめんね。今日幸村と約束してるから無理なの。」


幸村先輩と約束って何?

喉からでかかった言葉を俺は抑えた。


タチが悪いのは、相手が幸村先輩だってこと。
文句言ったら絶対殺される。


さやか先輩と付き合うことになったときだって、黒い笑みを浮かべていたのだ。


まじでどうすりゃいいのかな。


「よぅ赤也。悩み事かよぃ?」


丸井先輩…

丸井先輩はジャッカル先輩には自己中だけど、後輩には面倒見がいい。
俺のことも可愛がってくれてる。


俺がずっとさやか先輩のことを好きだったのも知っていて、協力してもらった。


でも、さすがに言えねぇよなぁ。


「どうしたんだよ?赤也でも考え事すんの?」

「しますよ!ッてかそれ失礼じゃないッスか?」

「悪ぃ悪ぃ。まぁアレだ!いつでも話聞いてやるから、元気だせよ!」


なんだかんだほっとかないもんな。
本当俺、いい先輩持った。

さりげなく、聞いてみるかな。


「丸井先輩」

「なんだよぃ?」

「さやか先輩っていつも幸村先輩とあんな感じなんスか?」


丸井先輩はきょとんとした顔で俺を見る。

言わなきゃよかったかな。
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