短編

□甘く蕩けて
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赤緑













「おい、参輝」


「おー、なんだ?」


「コレやるよ」



ライヴ後で疲労感によりぐったりと椅子に凭れ掛かってていれば後ろから眞弥に話し掛けられた。

なにやら片手にぴんく色のカプセルらしき物を持っている。

なんか怪しい。

だが、そのカプセルの中身が俺は気になってしまったので、聞いてみたら

「なあ、それ何?」

「これ、媚薬」

「あー、媚薬ね。って媚薬!?」


口角を吊り上げて笑う眞弥。てか、何で媚薬なんて持ってるんだ?まあ、何処で入手したのかなんて怖くて聞けませんがね。


「こいつやるよ。武政に使ってやれよ」

「はあ?准司に使えばいーだろうが」

「参輝と武政だからやるんだよ!結果楽しみにしてるぜ!」

「ちょ、眞弥!」



じゃあな!と眞弥はそそくさと楽屋から出て行った。その代わり俺の片手には媚薬が握られていた。

媚薬かぁ…。今日でも武政に漏ってみますかな。


イイコトを思い付き口元を吊り上げれば本当に媚薬はAVみたいに盛るのかと疑問を抱え持ちながら椅子から立ち上がる。



がちゃ



楽屋の扉が開くと同時に騒がしい声が楽屋に響き渡った。

「参輝先生!おっつかれさまですー!」

「あー、うぜぇ。消えろ葱」


「ちょ、参輝先生酷い!!」


ぎゃんぎゃんと喚き散らかす武政を虐めていれば何かとちらちら見てくる武政。


ありゃ、構って欲しい+お持ち帰りコースやな


つまりは片手に握られた媚薬を使えるいいチャンス




いいでしょう。
武政をお持ち帰りしますか!



「うし、帰んぞ。つか今日家に来るよな?」

「え、ちょって勿論行きたいですよ!」






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