短編
□それは、反則です。
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赤緑
「参輝先生、見てくだしあー!」
「あ゛?ってなんだ、もう着替えたのか。俺今から着替えるからあっち行ってろ」
「え、ちょ、参輝先生?!」
武政をシッシと追い返せば、片手に今日のインストで着る予定の真っ黒い執事服を持ち立ち上がった。
正直アノメイド服の武政は可愛い。詐欺じゃね?てくらいに可愛い。
もうこの場に押し倒してうふんあはんしたかったけど、インストがあるからそんな事は出来ない。
まあ、ギャアギャアと喚いている武政を完全にスルーしながらわさわさと着替える。
今日のインストはメイドと執事。なので武政はメイドで俺は執事の格好をしている。
案外様になってるんじゃね?と思いながら鏡と向かい合わせになりながら服装を整える。
まあ、武政はありゃ犯罪だわな。
男に見えない。メイクにマスクもしてるんだから当たり前かもしれんがアイツ体がほっそいから尚更だ。
太股もむっちりしてて触りたくなるし、腰なんか女性特有の曲線があるんじゃないか?ぐらいにほっそいのよ、これまた。
さて、まだギャアギャア喚いてる武政でもからかいに行きますかな。
口角を吊り上げ含み笑いを零せばひとり寂しそうに俺を見詰める武政。
相変わらず犬臭い視線をガンガン飛ばして来る武政サン。
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