long dream of SD
□波乱
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「私行ってくる!」
「ちょっ!はる!」
晴子は言うが早いか走り出していた。
香も晴子を追いかけようとしたが、足が痛み走れなかった。
「もー!本当こういうときだけ素早いんだから」
ぶつぶつ言いながら香は屋上へと向かった。
屋上へと続く階段に着くと、上から流川が降りてきた。
「流川!それどしたの!?」
流川の額から血が流れているのに気がついた。
「ケンカ?」
「ちげーよ。絡まれたんだよ」
「それをケンカって言うんでしょ!
保健室行くよ!」
香はふらつく流川の体を支えるように隣に立った。
「お前も足…」
「今のあんたよりは大丈夫だよ」
流川は黙って香の肩に腕を乗せて歩き始めた。