dream of 進撃の巨人

□守ってあげたい
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「ジャン、明日何か予定はあるのかい?」

マルコは夕食時ジャンに聞いた。

「んあ?あー特に考えてなかったなー」

「良かったらさ、一緒に街に行かないか?欲しい本があるんだ」

「ああ。いいぜ」

マルコは嬉しそうに笑った。
久し振りの休日、良く見ると周りの訓練兵も外出の話ばかりをしていた。

「あ、じゃあ帰りに家に寄ってっていいか?たまには顔出してやんねえと」

「ああ、もちろん」

ジャンは面倒くさそうに言ったが内心楽しみだった。

母ちゃん元気かな。

そう思いながら、薄いスープを飲み干した。



次の日、ジャンはいつもより30分早く目が覚めた。
こんなに楽しみにしてたなんてな。
そう思って頭を掻いたが、ジャンはどうやら遅い方だったらしく同室の皆はすでに着替えを済ませていた。

「お前ら早いな」

「なんか早く目が覚めちゃって」

アルミンは恥ずかしそうに笑った。

「皆ガキだな」

「お前だっていつもより早いじゃねえか」

「うっせ」

エレンは笑って言った。
いつもならエレンにつっかかるところだったが、今日は皆気分がいい日でジャンも自然と笑顔を見せた。

「今日はどこに行くんだ?」

「ミカサが欲しいもんあるって言うから付き合うだけだよ。アルミンは本屋だっけ」

「…くっ…ミカサと行くのか…」

「エレン、しーっ」

「ん?どした?」

「…いや、今日はせっかくの休日だ。よしとくわ…くそっ」

「ジャン、えらいよ」

「マルコ〜っ」

「なんだ、あいつら」

「ほ、ほらエレン!朝食に行こうよ」

落ち込むジャンをマルコはいつものように慰め、全くわかっていないエレンをアルミンは連れ出した。

「んー?なんだ?またいつものか?」

コニーがトイレから戻り、ライナーに聞いた。

「いつもよりジャンが大人だったな」

「あはは」

ライナーの言葉にベルトルトは笑った。
コニーはよくわからないといった顔をして、首を傾げた。
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