long dream of 進撃の巨人

□信じられる人
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「ガスの吹かし方が甘いんだよ。だから距離が伸びねえんだ。
無駄にしねえようにすんのも大事だけど、ちまちま使うより一瞬強めに吹かした方が最終的にはいいんだよ」

「…そっか。わかった、やってみる」

コウはジャンのアドバイスに頷いた。
その様子を少し離れた場所で見ていたアルミンは隣のエレンに声をかけた。

「最近コウとジャン仲良いね」

「あ?あーそうだな」

その話を聞いていたミーナが口を挟んだ。

「何々?コウとジャン?」

「うおっ!なんだよ、ミーナ」

「あはは、興味津々だね」

「そりゃそうよ!こーんなとこに居たらそういう話題には敏感になるってもんよ!」

ミーナはそう言って嬉しそうに笑った。

「でも、コウはてっきりアルミンと…って思ってたんだけどなー」

「ええ?なんで?」

「だって仲良かったでしょ?」

「ああー。でも、エレンもミカサも一緒に仲良いから僕だけ特別ってわけじゃないよ」

アルミンはエレンの方を見て、同意を求めた。
エレンも頷いた。

「そうだな。今だって四人で飯食うこと多いもんな」

「それって友達として?」

「あ、当たり前だよ!」

アルミンは少しムキになって言った。
エレンはミーナの言葉の裏を読めずに、首を傾げた。

「でも、コウに友達が出来て良かったよなー」

「え?どういうこと?」

「あいつ、俺ら以外とあんまり話さなかったしさ。昔と感じも変わっちゃったし」

「昔?コウも幼馴染みだったの?」

「いや、あいつは昔一回会っただけだよ。そんときはもっと明るかったっつーか…」

エレンは昔の記憶を引き出すように空を見上げた。
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